マーケティング戦略の策定、CRM・MA活用と連動した施策を推進

マーケティング戦略の策定、CRM・MA活用と連動した施策を推進

営業リソースの観点から、新規獲得及び休眠顧客に対するデジタルマーケティングを推進する必要があった

ご依頼の背景としてどのような課題をお持ちだったのでしょうか。

佐藤:私がストラさんと初めてお会いしたのが2022年の5月の頃でして、まだ前任が担当していた時期でした。弊社オフィスにてストラさんとペルソナとカスタマージャーニーに関するワークショップを実施したのが、2022年の4、5月くらいだったと思うので、その直後に前任から入れ替わりで着任しました。それだけでも2年半ほど前なのでもう長い付き合いになりますね。

弊社は大手企業様を中心に一社一社とのパートナーシップを構築する営業戦略があります。当時の背景としては、主要顧客に絞って戦略を組み立てる一方、新規顧客にリソースを振り向けるリソースに常に課題があったという点があります。既存顧客との取引のみでは売上をスケールさせていくのがなかなか難しいので、新規顧客を獲得していくにあたって限られたリソースをどのように戦略的に組み立てるか、に課題がありました。

一時期、組織の中で新規開拓チームを作ったものの、組織的にうまく機能しなかった点や、新規顧客を獲得できたとしても、営業担当が全てを抱えた結果、生産性が上がらなくなる別の課題が生じていたのが当時の状況です。具体的には、これまでの既存顧客との関わり方と同様の形でフォローをする体制を取るため、新たに顧客を獲得する時間/人員の確保が難しいという状況があり、デジタルマーケティングを整備した上で上記状況を打破することが求められていた時期でした。

杉山:ありがとうございます。当時は新規顧客獲得へリソースを向けるためという課題認識と、現在は取引関係のないお客様に対しても、再度エンゲージメントを高めるためにデジタル施策を活用していきたいというお話をいただいておりました。

佐藤:そうですね。当初は新規獲得と休眠企業と既存企業の3つに分類し、 それぞれのグループに対してマーケティング活動を推進していこうという動きを試みていました。過去2年間取引がない企業を休眠と定義したものの、2年取引がない主要因として営業リソースが不足してアプローチしきれてないことがそもそも背景にあり、一度取引が終了した後に効果的にコンタクトできていなかったことが課題背景にありました。

セルムグループ本社エントランス

マーケティング、Salesforce両面からの専門性の高さを感じた

初回打合せを経てストラの印象はいかがでしたでしょうか。

佐藤:マーケティング支援会社の方とお話しするのは初めてで、当時私はマーケティングのみを担当する専任ではなかったので、「専門の支援を手掛けている人がいるんだ」程度の認識で、Salesorceをいかにマーケティング分野で活用するのかは私自身解像度が決して高くはない状況でした。

しかし、お話を聞いていくとSalesforceやマーケティング支援での専門性の高さはすごく感じましたし、何か途中でわからないことがあってご質問する中で、細部までこだわって疑問を解消いただく場面が多々ありました。

プロジェクトはどういった内容でしたか?

佐藤:プロジェクト初期はマーケティングの網羅的な戦略設計をご支援いただいたのが印象的で、ペルソナやジャーニーマップの設計など本来マーケティングはこうあるべきだよねというコンセプト設計のもと、支援いただきました。

その後、私が担当に着任した後に自社のウェブサイトをオウンドメディア化する方向に舵を切りました。一般的にはコンテンツの拡充や、メルマガでの定期フォローによってコンバージョンを獲得するのが目標の1つになると思います。

しかし、コンバージョンに至るまでのプロセスが長い分、成果に直結しにくいこともあるため、試行錯誤しながらコンバージョンポイントを手前に設けるなど、自社にあった形でのコンバージョン設計もご支援いただきました。

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成功までの道のりや考え方を理解できた

ご支援の詳細を教えてください。

杉山:プロジェクト初期は顧客や競合などの各種調査を経て、ターゲットセグメントの設定やペルソナ、カスタマージャーニー作成に向けたワークショップを実施させていただき、その後施策を洗い出した上で、想定インパクトや緊急度や予算を鑑みて各施策の優先度を設定いたしました。それら施策の一つがオウンドメディアの立ち上げで、その他にも短期施策としてウェブサイト改善であったり、事例コンテンツやレポートの強化など様々な施策をご提案させていただきました。

佐藤:印象深いことが2つあって、1つはコンテンツの部分でのご提案が印象に残っています。ウェブサイトをオウンドメディアとして機能させるため、コンテンツをまず100本目指して作りましょう、当時はまだマーケティングのライティング体制を構築する前の状態だったので、「100ってなかなか厳しいじゃないか・・・」と直感的に感じてリアクションしたのはすごく覚えてます(笑)。
ただそれを言いっぱなしではなくて、きちんと狙うべきキーワードや、どこにアンカーを置いて、具体的にどのようなコンテンツをどのように展開したらいいかまでご提案いただけたのでとてもありがたかったです。

その後様々な議論を経て方針として「ファーストキャリアらしさ」を貫こうとなり、他の競合するHR系オウンドメディアと一線を画す形にはなったのですが、最初の一丁目一番地としてすごくありがたかったです。成功までの道のりを導き出す考え方はすごく参考になったと考えています。それが今の弊社のオウンドメディアにつながったのでその印象はとてもありますね。

もう1つは裏側の仕組みの部分です。個人的にはここがストラさんのストロングポイントだと考えているのですが、マーケティングとSalesforceについての知見の深さと、それらを掛け合わせた支援をいただけたという点です。Salesforceではどこまで何が出来るか解像度がそこまで高くなく、「そもそもPardotで何ができるのか」という状況だった我々に対して、フラットな目線で関わっていただいて、マーケティング方針を決めながら一つ一つ施策実行やシステム構築の両面をご支援をいただきました。

Pardotのメール設計やフォーム連携など様々な部分でお力添えいただいたり、Wordpressで利用していたプラグインでセキュリティ脆弱性の観点でご指摘いただいて、データの移行をご支援いただいたり、ストラさんと関わらせていただいたことで、社内メンバーのシステムやデータ、マーケティングの習熟度が上がっていき、社内メンバーの育成も通じて組織能力そのものを上げていただいたなという気持ちがあります。

杉山:山崎さんとのお取組みの話でも話題に挙がりましたが、 Pardotの活用は当然ながらマーケティングのHowと紐づけて進めていく部分もあったので、御社に対する約2年半のご支援の中でいうと、マーケティング戦略を策定し施策が整理され、それら施策に対してどのようにPardotを活用して運用に落とし込んでいくのかを、リンクさせながら進められたのはすごく良かったところなのかなとは個人的には考えています。

マーケティングコンテンツが営業の提案の武器になった

支援前後で御社内の意識や業務オペレーションについて、何か変化はありましたか?

佐藤:当初、マーケティング活動が形になってくるまでは社内の認知度が高くなく、Webサイトが少し変わってるんだなとか、情報量が少し増えたんだな程度の認識だったのが、コンテンツの量が増えていくに従って社内のメンバーも積極的にコンテンツを見るようになっていきました。その点はとても大きかったと考えています。

お客様視点でコンテンツのテーマ選定やコンテンツ作成を行っているので、営業がコンテンツを見てそれをお客様にご紹介していたりとか、提案の中の一つのコアポイントに入ってたりしていて、当初Webマーケティングという範囲だけだったのが、 営業の場面での活用がされてきているというのがすごくいいポイントでした。
これから現場に入る 新入社員全員が既にコンテンツを習読したという話もあり、社内全体に対する情報発信としても良い影響があります。

また、当初の目的であった営業リソースを補完するためのデジタルコミュニケーションという観点では、お客様との新たなタッチポイントや営業補助的ツールとしてのコンテンツ活用をデザインできるようになり、非常に良かったなと考えています。

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これまでのストラとのプロジェクトで良かったことや印象に残っていることはありますか?

佐藤:施策運用のフェーズに入ると、デジタルマーケティングを中心にご支援いただいていましたが、社内としては既存顧客とのタッチポイント強化という目的でセミナーを強化するという方針に固まってきました。デジタルだけでなくセミナーにも大きな比重が出てきたなかで、そういった方針にも目線を合わせていただき、弊社が実現したいことも汲み取りながら、一般的な施策提案に終始せず、柔軟にご提案をいただけたのはとてもありがたかったです。

杉山:私は率直にフィードバックいただけたことはとても印象に残っています。例えば、 佐藤さんの着任後、 事業・顧客理解のすり合わせを何度かさせてもらった際に、「ファーストキャリアのお客様の課題認識や顧客ニーズは、一般的なRPOサービスや研修サービスのニーズではなくて、もっと根底にあるニーズを突き詰める必要があります」とフィードバックいただいたりもしました。
ここがポイントだと思っていて、当然マーケティング活動を進めていくにあたっても、オーソドックスで最大公約数を取るようなコミュニケーションをするだけでは、他社と差別化もできないし独自性が生まれないので、そういった意味では佐藤さんの率直なフィードバックは弊社のなかですごくポイントでした。

そういった議論を通して、御社のお客様の課題感というのを深いレベルで改めて認識することができました。また、それに対してこのソリューションはお客様のどのような課題を解決するものなのか、今のプロダクトとサービスラインナップではここが不足していてこうすべきだ、といった点についての議論もかなりさせていただきましたが、御社のマーケティングをご支援するにしても、CRMやMAのご支援をするにしても議論の中でもより理解が深まったのですごく良かったと思います。

佐藤:率直なコミュニケーションだったかもしれないですが、これは当社の社風も関係しており、弊社の提供サービスはお客様の課題から派生するので、精度の高い仮説を持つことに常にこだわっています。弊社のマーケティングにおいても、お客様の課題認識やニーズを突き詰めていくことが、 芯を食ったコンテンツになったり、結果的に流入にも繋がるとも思っていたのでそういうやり取りになったのではないかと思います。

営業・マーケティング業務とシステム活用の掛け合わせを実現できる

御社の今後のマーケティング展開など展望を教えてください

佐藤:トラディショナルな研修会社に見られがちですが、当社は若手人材層に対する組織へのオンボーディングを支援する会社ですが、研修一辺倒に見られがちな業界ではそういったコンセプトを掲げている会社自体がそもそもなく、Webを通じて当社の実現する付加価値を広めたいという点があります。
効果的な方法としてLPや、お客様に訴求するためのセミナー設計など、やれることはたくさんあります。そこはマーケティングが改めて再設計・展開方法を考えているところではあります。

ストラのサービスをおすすめするとしたら、どのような企業に進めますか?

佐藤:Salesforceを使っている営業・マーケティングのチームがある会社で、Salesforceをきちんとマーケティング活用できている会社は多くないと思います。地上戦(営業活動)と空中戦(システム・データを活用したデジタルコミュニケーションやマーケティング活動)を融合・掛け合わせる必要性は誰もが認識はするものですが、連動して両面から施策を組み立てて実行するのはそう簡単ではないと思います。

ストラさんはそういった営業・マーケティング業務とシステム・データ活用の掛け合わせがとても強いので、そこに対する課題意識を持っている企業にとってすごく良いのではないかなと思いますよね。

デザイナーやエンジニアなど様々な専門性を有するメンバーがストラさんには控えているというのも心強かったです。

弊社は立ち上げで、SalesforceのPardotの解像度に課題があった状況から、確り鍛えていただきましたので、プロダクトや事業のローンチしたてでマーケティング活動の強化やCRM・MA活用に取り組もうと考えている企業はお勧めできるかなと思いますし、マーケティング活動をそれなりに続けていて、もう一段階CRMやMAを使って突破口を開きたいと考えられている企業にも良いのではないかと思います。

杉山:リードや顧客管理などの取り組みもマーケティング活動と当然連動するものなので、USPとおっしゃっていただきましたけど、改めてマーケティング×CRM・MA活用がうちの強みなのかもしれないですね。

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執筆者 杉山元紀

大学卒業後、株式会社TBI JAPANに入社。株式会社Paykeに取締役として出向し訪日旅行者向けモバイルアプリ及び製造小売り向けSaaSプロダクトの立ち上げを行う。
アクセンチュア株式会社では大手メディア・総合人材企業のセールス・マーケティング領域の戦略策定や業務改革、SFA・MAツール等の導入及び活用支援業務に従事。
株式会社Paykeに再入社し約10億円の資金調達を行いビジネスサイドを管掌した後、Strh株式会社を設立し代表取締役に就任。

▼保有資格
Salesforce認定アドミニストレーター
Salesforce認定Pardotスペシャリスト
Salesforce認定Pardotコンサルタント
Salesforce認定Sales Cloudコンサルタント

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