リードジェネレーションとは?意味やフロー、具体的な手法まで詳しく解説
この記事でわかること
- リードジェネレーションとは?意味や役割、担当する部門
- リードジェネレーションのフローや具体的な手法
- リードジェネレーション手法の選び方
- リードジェネレーションの成功事例
- リードジェネレーションを成功させるポイント
執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀
- リードジェネレーションとは何か知りたい
- リードジェネレーションのフローを知りたい
- リードジェネレーションの具体的な手法を知りたい
この記事は上記のような思いをお持ちの方に向けて、リードジェネレーションの意味や役割、基本的なフローを解説していきます。リードジェネレーションの具体的な手法や成功事例、成功のポイントも紹介していますので、ぜひ最後までご確認ください。
目次
1.リードジェネレーションの概要
まずはリードジェネレーションの意味や役割など、概要を確認していきましょう。
リードジェネレーションとは?意味や役割を紹介
リードジェネレーションとは、マーケティングプロセスの構成要素の一つであり、見込み顧客を獲得する役割を担う活動を指します。
マーケティングプロセスでは見込み顧客を獲得した後に、購買意欲を高め、営業部門に引き継ぐことになります。しかし、そもそもの見込み顧客の母数が少なければ、購買まで至る顧客の数も減少し、マーケティング上の成果が得にくいと言えるでしょう。
そのためWeb広告やコンテンツ配信などを駆使したリードジェネレーションを通じて、見込み顧客を十分かつ安定して獲得していくことが重要になるのです。
リードナーチャリング・リードクオリフィケーションとの関係
似たような言葉としてリードナーチャリングとリードクオリフィケーションというものがあります。この二つは同じくマーケティングプロセスの構成要素であり、リードジェネレーションの後に実施するプロセスです。
リードナーチャリングは見込み顧客の育成を担う活動であり、リードジェネレーションで獲得した見込み顧客に対して、購買意欲を高めていくアプローチを実施します。その後、購買意欲が十分に高まった見込み顧客を選定するプロセスである、リードクオリフィケーションに移行するのです。
このようにリードジェネレーションとリードナーチャリング、リードクオリフィケーションは、マーケティングの一連の流れを構築する関係にあると言えるでしょう。
リードジェネレーションを担当する部門
見込み顧客を獲得する活動であることから、リードジェネレーションを担当する部門は、マーケティング部門だけと考えられがちです。
しかし実際のところマーケティング部門だけでなく、営業部門も担当する活動となります。リードジェネレーションには様々な手法がありますが、手法によっては営業が主担当として実施するケースもあるのです。そのためリードジェネレーションに取り組む際は、マーケティング部門と営業部門が適切に連携・情報共有しながら実施していく必要があると言えるでしょう。
2.リードジェネレーションの基本的なフロー
続いてリードジェネレーションの基本的なフローについて解説します。
フロー①:ターゲットを決める
リードジェネレーションにおいて、まず行うのはターゲットを決めるという作業です。見込み顧客と言っても、抱えている課題や悩み、思考などはそれぞれ異なります。
つまりどういった属性を持つ見込み顧客をターゲットとするかによって、提供すべきコンテンツやアプローチ方法が変わるのです。そのためリードジェネレーションを行う場合は、まずターゲットを明確にする必要があります。
具体的には詳細な人物像であるペルソナを策定し、年齢や性別といった要素は勿論、抱えている課題や悩み、価値観や購買傾向といった情報をまとめていくと良いでしょう。
参照:【DLできるテンプレート公開】ペルソナとは?作り方の5つのステップや具体的な活用方法を解説
フロー②:カスタマージャーニーを策定する
続いて、カスタマージャーニーを策定します。
先のフローで策定したペルソナを基に、各購買検討段階のニーズや行動、提供すべき情報などをまとめたカスタマージャーニーを策定しましょう。
購買検討段階は業態などによって細部が異なりますが、基本的には以下の4つの段階を踏むことになります。
- 認知段階
- 興味・関心段階
- 比較検討段階
- 購買・リピート段階
カスタマージャーニーをしっかりと策定しておくことで、顧客理解も深めることができ、実施する手法やアプローチの精度を高めることができるでしょう。
参照:カスタマージャーニー作成の教科書【テンプレート無料公開】
フロー③:具体的な手法の組み合わせを検討する
カスタマージャーニーを策定した後は、リードジェネレーションで実際に取り組む手法とその組み合わせを検討していきます。
リードジェネレーションに用いられる手法は多岐にわたりますが、見込み顧客それぞれに適したものを選び、実施しなければ効果は出ません。そのためペルソナやカスタマージャーニーを参考にしながら、有効と思われる手法を選び出していく必要があるのです。
具体的な手法については後ほどご紹介します。
フロー④:コンバージョンポイントを設定する
次に各手法・施策に対して、コンバージョンポイント(見込み顧客が購買に至るまでに行動を起こす場所やタイミング)を設定します。
リードジェネレーションには様々な手法があるとお伝えしましたが、手法によって次に見込み顧客に取ってほしい行動などは異なります。例えばSEOやブログ記事によって獲得した見込み顧客は、まだ自社製品・サービスへの興味度が低いため、いきなり問い合わせや商談といった行動は期待できません。そのため別のブログ記事への回遊やサービスページへの流入、メールマガジンの登録といった行動へ繋げることが一旦の目標となるでしょう。このように手法によってコンバージョンポイントが異なる点を踏まえ、適切に設定する必要があるのです。
コンバージョンポイントとして主に挙げられるのは以下のような点になるので、参考にしてください。
【主なコンバージョンポイント】
- 狙ったキーワードでの検索流入
- 記事コンテンツからのサービスページ流入
- 展示会やセミナーでの名刺獲得
- メールマガジン登録
- ホワイトペーパーのダウンロード
- ダイレクトメールからの問い合わせ
- 商談設定
フロー⑤:施策実施・効果検証
コンバージョンポイントの設定が終われば、いよいよ施策を展開していきます。
あらかじめ検討していたリードジェネレーションの各手法に取り組み、見込み顧客の獲得を目指していくことになるでしょう。
施策運用を始めた後は効果検証を重ねながら、施策実施〜改善のPDCAを回していくことが重要になります。施策の効果検証を行う場合は、設定したコンバージョンポイントを基準にしつつ、そこに至るまでの小さなコンバージョンをKPI(重要業績評価指標)として設定しておくことで、各施策の貢献度を正確に把握することが可能です。
記事コンテンツの閲覧数(PV数)やWebサイトの滞在時間(セッション)、メールマガジンの開封率、問い合わせページへの訪問率などをKPIとして設定し、コンバージョンに至るまでのプロセスを検証しましょう。
3.リードジェネレーションの具体的な手法
ここからはリードジェネレーションに用いられる具体的な手法を、オフラインとオンラインに分けて解説します。
オフラインにおける手法
まずはオフラインの手法として、以下の6つの手法をご紹介します。
手法①:展示会
オフライン手法として、まずご紹介するのは展示会です。
自社が属する分野・業界の展示会に出展し、見込み顧客に対して製品・サービスをアピールします。展示会に訪れている見込み顧客は、既にその製品・サービス分野に対して一定の関心を抱いているケースが多いため、購買意欲の高い見込み顧客を獲得できる可能性も高いでしょう。ただし展示会の出展費用は数十〜数百万円はかかるため、その点は注意が必要です。
参照:展示会の準備スケジュールは?必要な準備内容、当日の流れからアフターフォローまで分かりやすく解説
手法②:セミナー
オフライン手法として次に挙げられるのはセミナーです。
見込み顧客の課題などをテーマとしたセミナーを開催し、課題解決方法の一つとして、製品・サービスを訴求します。セミナーに参加する見込み顧客も展示会と同じく、課題を既に認識をしているため、購買意欲を高めやすいと言えるでしょう。
またセミナー参加費用を有料とすれば、「費用を払ってでも参加したい」という質の高い見込み顧客を集めやすくなります。対して無料で開催すれば、見込み顧客の質にバラつきが生じる可能性はありますが、その分多くの人数を集められるため、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
手法③:ダイレクトメール
ダイレクトメールもオフラインの手法として活用可能です。
製品・サービスを活用することで得られるメリットなどを記載したダイレクトメールを、顧客宛に直接郵送することになります。展示会やセミナーよりも手軽に取り組むことができる手法ですが、効果を出すにはセールスライティングなどの専門的なノウハウが求められます。またダイレクトメールは他のチラシなどに紛れたまま処分されやすく、実際に開封されるかどうかが分からないという難点があるので注意しましょう。
手法④:電話営業
次にご紹介するオフライン手法は電話営業です。
見込み顧客宛に電話をかけて、自社製品・サービスの紹介を口頭で行います。電話さえあれば実施できることから最も手軽な手法と言え、マーケティング部門だけでなく営業部門でも実施できる手法です。手軽さの反面、電話をかけたタイミングによっては、見込み顧客にネガティブな印象を与えてしまう可能性がある点は注意が必要でしょう。
また担当者によって成果が異なるケースも多くなるため、トークスクリプト(電話営業の台本)などを準備し、パフォーマンスの標準化を図るなどの工夫が求められます。
手法⑤:飛び込み営業
飛び込み営業もオフラインのリードジェネレーション手法として挙げられます。
営業担当者が見込み顧客の事務所に対して訪問し、自社の製品・サービスのアピールを行う手法です。事前のアポイントを取らずに、文字通り「飛び込む」ため、電話営業と同じく見込み顧客からネガティブなリアクションが返ってくる可能性が高いという難点があります。ただし運が良ければ、その場で商談を設定できる可能性があるため、営業部門のリソース次第で検討してみるもの良いでしょう。
手法⑥:ビジネス交流会
オフラインのリードジェネレーション手法として最後にご紹介するのは、ビジネス交流会です。ビジネス交流会とは、様々な企業に属する担当者が集まる交流の場であり、展示会やセミナーよりもカジュアルな雰囲気で見込み顧客との接点を作ることができます。
ただし会によっては同業者が多くなったり、自社と同じく営業目的の参加者が多かったりするケースもあるため、内容をよく吟味した上で参加するかどうかを決める必要があるでしょう。
オンラインにおける手法
次にオンライン上で活用できる手法について押さえていきましょう。
手法①:SEO
オンラインの手法としてまず挙げられるのは、SEOです。
SEOとはSearch Engine Optimizationの略称で、Googleなどの検索エンジンで検索された際に上位表示させるための手法を指します。SEOに取り組み、自社製品・サービスに関連したキーワードで、Webサイトを上位表示できれば、見込み顧客を効率的に獲得することが可能です。ただし、SEOは効果を発揮するまでに時間がかかるケースもあるため、即効性のあるWeb広告などと併せて実施すべきと言えるでしょう。
手法②:ビジネスブログ
ビジネスブログもオンラインにおけるリードジェネレーションの手法として挙げられます。見込み顧客にとって役に立つ情報をブログ記事化し、Webサイトなどで提供することになるでしょう。ビジネスブログは先に挙げたSEOと相性が良く、各ブログ記事にSEOを施すことで、検索流入を促進できます。質の高いブログ記事を多数蓄積できれば、見込み顧客獲得において高い効果を発揮するでしょう。
手法③:Web広告
Web広告もリードジェネレーションに活用できます。
Web広告は、検索結果の上部に表示される検索連動型広告や、Webサイトやアプリに表示されるディスプレイ広告などの総称です。先に挙げたSEOやビジネスブログとは異なり、即効性に優れているという特長があります。
特に検索連動型広告は検索結果に表示されるため、「広告っぽさ」をある程度抑えた上で訴求できるため、見込み顧客に比較的受け入れられやすく、リードジェネレーションにおいても重宝するでしょう。
手法④:ウェビナー
続いてご紹介するのはウェビナーです。
ウェビナーはオンライン上で開催するセミナーのことを指します。活用の方向性はセミナーと同様ですが、ウェビナーは開催場所によって来場者が絞られてしまうといったことはなく、インターネットを通じて全国にいる見込み顧客に訴求できるという強みがあります。
またセミナー開催のための場所を確保する必要がないため、コスト削減にも繋げられるでしょう。ただしインターネット環境によって質が左右される恐れがある上、参加者の反応を対面のセミナーよりも掴みにくいという難点があります。
参照:ウェビナーとは?メリットや開催ステップ、おすすめ配信ツールをご紹介
手法⑤:オンライン展示会
次に挙げられるのはオンライン展示会です。
オンライン上で開催される展示会であり、ウェビナーと同じく場所などの制約を受けることなく、幅広い見込み顧客を集客できるという特長があります。しかしウェビナーは小規模のものであれば、TeamsやZoomなどといった無料のオンライン会議システムで開催できますが、オンライン展示会は専用システムが必要です。
そのためシステム導入費用や利用料などがかかってくる点は理解しておきましょう。
手法⑥:SNS運用
SNS運用もリードジェネレーションに役立ちます。
国内SNSユーザーは年々増加しており、2022年時点で1億200万人もの人達がSNSを利用しています。そのためSNS運用を行うことで、多数の見込み顧客に対してアプローチできると言えるでしょう。
またビジネスブログの拡散経路として利用できたり、SNS上で広告を配信したり、と幅広い活用方法がある点も見逃せません。ただし投稿内容次第で炎上するリスクもあるため、炎上防止マニュアルや炎上した際の対応規定などを事前にまとめておく必要があります。
手法⑦:プレスリリース
続いてご紹介する手法はプレスリリースです。
プレスリリースとは、企業が報道機関やメディアを介して配信する公的な情報を指します。報道機関やメディアという第三者を介して配信されるため、企業が自ら配信する場合よりも情報に対する信頼度が高くなります。
またプレスリリースの配信には基本的に費用は掛からないため、上手くメディアなどに取り上げてもらえれば、非常に高いコストパフォーマンスを発揮するでしょう。ただし実際に取り上げられるかは、報道機関やメディアに左右されるため、確実性の観点で不安が残ります。
手法⑧:インフルエンサー起用
インフルエンサー起用もリードジェネレーションとして利用されています。
インフルエンサーとは、Instagramを中心にファッションやグルメなどの特定テーマに関する情報発信を行っている人達のことです。インフルエンサーによってフォロワーの規模は異なりますが、それぞれフォロワーに対して大きな影響力を持っています。そのためインフルエンサーを起用し、自社製品・サービスの感想を投稿してもらうことで、フォロワーに対して強く訴求できるでしょう。
またインフルエンサーの投稿は口コミに近い性質を持つため、Web広告などよりも信頼性のある情報として認識されるという強みもあります。
手法⑨:ビジネスマッチングサービスの活用
手法の最後にご紹介するのは、ビジネスマッチングサービスの活用です。
ビジネスマッチングサービスとは、特定の課題を持った企業とその課題を解決できる企業をマッチングさせるサービスとなります。特定のジャンル(例えばWeb制作など)に特化したサービスから、幅広いジャンルを扱うものまであるため、自社製品・サービスと相性の良いサービスを見つけると良いでしょう。
ただし必ずしもマッチングできるとは限らない点や、利用料金・仲介手数料などがかかる点は注意してください。
4.リードジェネレーション手法の選び方
ここまでリードジェネレーションの各手法を確認してきましたが、ここから手法の選び方について、ビジネス形態などを踏まえてご紹介します。
ビジネス形態別のリードジェネレーション手法の選び方
それではリードジェネレーション手法の選び方として、BtoBとBtoCそれぞれにおすすめの手法を見ていきましょう。
BtoB向けビジネスにおすすめの手法
BtoB(対企業向けのビジネス)を実施している場合におすすめの手法は以下のとおりです。
- 展示会/オンライン展示会
- セミナー/ウェビナー
- ビジネス交流会
- ビジネスマッチングサービス
- SEO
- ビジネスブログ
BtoBの場合は、展示会やセミナーといった質の高い見込み顧客を獲得しやすい手法がおすすめとなります。またビジネス交流会やビジネスマッチングサービスも、BtoBならではの手法と言えるため、状況や予算に応じて活用すると良いでしょう。SEOやビジネスブログはビジネス形態に関わらず優秀な手法となるので、こちらも忘れずに活用したいところです。
BtoC向けビジネスにおすすめの手法
対してBtoC(一般消費者向けのビジネス)の場合は、以下の手法がおすすめとなります。
- Web広告
- SNS運用
- インフルエンサー起用
- プレスリリース
- SEO
- ビジネスブログ
一般消費者に対しては、SNSを用いた手法がより効果的に作用するため、SNSアカウント運用やインフルエンサー起用などは特におすすめと言えるでしょう。また衝動的な購買を促すことが期待できるWeb広告も活用しやすいと言えます。SEOやビジネスブログについては、BtoCにおいても強力なリードジェネレーション手法となります。
はじめてリードジェネレーションに取り組む際におすすめの手法
はじめてリードジェネレーションに取り組む場合におすすめの手法についても、併せて確認しておきましょう。
リードジェネレーションにはじめて取り組む場合は、まずSEOやビジネスブログ、SNS運用、Web広告(特に検索連動型広告)を中心に始めることをおすすめします。
これらの手法は取り組みの難易度も比較的低い上、低予算で始められます。
SEOやビジネスブログは効果が出るまで時間がかかるため、これらの運用をできるだけ早く始め、SNSやWeb広告で流入経路を確保する形が理想です。
上記の取り組みが安定したタイミングで、展示会やウェビナー、プレスリリースなどの手法を取り入れていくと良いでしょう。
電話営業や飛び込み営業は手軽に行えますが、成果を得られる可能性よりもネガティブな反応を抱かれてしまう可能性の方が高くなるため、積極的に行うことはおすすめしません。
5.リードジェネレーションの成功事例
続いてリードジェネレーションの成功事例を見ていきましょう。
事例①:株式会社丸亀製麺
事例としてまずご紹介するのは株式会社丸亀製麺の事例です。
丸亀製麺はX(旧Twitter)のアカウント運用を行い、効果的なリードジェネレーションを行っています。
上記の画像のようにユーザーへ問いかけるような投稿を行うことで、ユーザーの注目を集めつつ、コメントを募集することでユーザーとの交流も生み出しています。他にもうどんに関するクイズを行ったり、クーポンを商品としたキャンペーンを展開したりと、SNSを上手く活用して見込み顧客を獲得しているのです。
事例②:freee株式会社
次にご紹介するのはfreee株式会社の事例です。
人事労務ツールや会計ツールなどを提供するfreeeは、経営ハッカーというオウンドメディアを運営しています。
参照:経営ハッカー
経営ハッカーでは、会計や経理といった経営に役立つ情報をブログ記事として提供しているのです。経営ハッカーの記事は、経営に関する様々な検索キーワードで上位表示されていることから、広告などの費用を抑えつつ、効率的に見込み顧客を獲得していることが推察できます。
事例③:株式会社明治
事例の最後にご紹介するのは、株式会社明治です。
明治は2023年7月に新商品PRのために以下のプレスリリースを展開しました。
参照:PR TIMES
「きのこの山」という人気商品の派生商品として、「チョコぬいじゃった!きのこの山」を新発売する際、その商品名のインパクトを上手く利用したプレスリリースを展開したのです。結果として様々なメディアに取り上げられ、効果的に認知拡大や見込み顧客獲得に繋げられたと言えるでしょう。
6.リードジェネレーションを成功させるポイント
最後にリードジェネレーションを成功させるポイントについてご紹介します。
ポイント①:ペルソナを詳細化する
リードジェネレーションでは、ペルソナの精度が成果を左右するといっても過言ではありません。ペルソナが曖昧な状態では、どういった手法を用いるべきかは勿論、訴求すべきポイントなどもわかりません。
その点ターゲット策定時にペルソナを詳細化することで、ペルソナが「どういった情報収集活動をしているのか、どういった悩みを抱えているのか」といった点を明確にできます。そのためリードジェネレーションにおける各手法・施策の精度を高めることができるのです。
ポイント②:既存顧客を分析して受注率の高い顧客特性を割り出す
リードジェネレーションを実施する際、あらかじめ既存顧客を分析し、受注率の高い顧客に共通する特性を割り出すこともポイントになるでしょう。過去に成約に至った既存顧客の共通点や属性、アプローチの経緯などのパターンを抽出することで、ターゲット設定やペルソナ策定に役立てることができます。
受注率の高い顧客特性を踏まえたペルソナを策定できれば、自ずとリードジェネレーションの精度も高まり、購買などの成果へと繋げていきやすいと言えるでしょう。
ポイント③:複数の手法のシナジーを考えて取り組む
リードジェネレーションには様々な手法がありますが、これらを個別最適の視点で運用しても効果は限定的になります。
リードジェネレーションの手法を選定する際に、それぞれの手法の繋がりや相性、シナジーなどを踏まえた上で施策設計することで、成功確立を高めることができるでしょう。検討中の施策やコンテンツをカスタマージャーニー上に追記していくことで、全体的な繋がりを俯瞰できるため、施策検討時はカスタマージャーニーを積極的に活用することをおすすめします。
ポイント④:営業と連携しながら取り組む
リードジェネレーションの手法を見ていただければわかるように、電話営業や飛び込み営業などは営業部門が管轄して行うことになります。
またリードジェネレーションからリードナーチャリング、リードクオリフィケーションとプロセスを進めた後は、最終的に営業部門に引き継ぐことになるでしょう。そのためリードジェネレーションに取り組む際は、あらかじめ営業部門と協力関係を築き、情報共有を密に行いながら、連携して行うことが求められるのです。
ポイント⑤:効果検証と改善を継続する
事前準備の段階でどれだけ細かな分析をしていても、各手法の精度が低いということは往々にして起こり得ます。そのためリードジェネレーションでは、施策実施から効果検証・改善のサイクルを継続することが求められるのです。
効果検証にはマーケティングオートメーションやSFA、Googleアナリティクスなどのツールが役立つため、ぜひ活用を検討してみてください。
7.まとめ
今回はリードジェネレーションをテーマに、意味や基本的なフロー、具体的な手法などを解説してきましたが、いかがでしたか。
見込み顧客獲得の役割を担うリードジェネレーションは、その後のマーケティングプロセス全てに影響する重要な活動となります。
ただしリードジェネレーションは様々な手法を用いるため、マーケティングノウハウやスキルが不足している場合、難しく感じられるでしょう。そういった場合は、マーケティング支援やコンサルティングサービスを活用するのも一つの方法です。
Strhではリードジェネレーションを含め、マーケティング活動に課題を抱えておられる企業様に向けて、様々な支援やコンサルティングサービスを提供しております。もし少しでもご興味ありましたら、お気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。
執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀
大学卒業後、株式会社TBI JAPANに入社。株式会社Paykeに取締役として出向し訪日旅行者向けモバイルアプリ及び製造小売り向けSaaSプロダクトの立ち上げを行う。
アクセンチュア株式会社では大手メディア・総合人材企業のセールス・マーケティング領域の戦略策定や業務改革、SFA・MAツール等の導入及び活用支援業務に従事。
株式会社Paykeに再入社し約10億円の資金調達を行いビジネスサイドを管掌した後、Strh株式会社を設立し代表取締役に就任。
▼保有資格
Salesforce認定アドミニストレーター
Salesforce認定Pardotスペシャリスト
Salesforce認定Pardotコンサルタント
Salesforce認定Sales Cloudコンサルタント