【マーケ担当者必読】メールマーケティングとは?メルマガとの違い、メリット・デメリット、具体的な手法等について解説

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【マーケ担当者必読】メールマーケティングとは?メルマガとの違い、メリット・デメリット、具体的な手法等について解説

この記事でわかること

  • メールマーケティングとは?メルマガとの違い
  • メールマーケティングのメリット・デメリット
  • メールマーケティングの種類
  • メールマーケティングの具体的な進め方
  • メールマーケティングのポイントと必要なツール
  • メールマーケティングの成功事例

執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀

 

マーケティングに取り組んでいる企業であれば、メールを活用したマーケティング活動を実施されている企業も多いのではないでしょうか。普段、業務の中では何気なくメールを利用するシーンも多いと思いますが、マーケティング活動におけるメールマーケティングとなると考慮すべき点は多岐に渡ります。しかし意外とそれらは意識されず、何となく運用し成果に結び付かないというケースも実際はよくあります。

また、近年ではSNSの普及により、今さらマーケティングにメールを使用するのは時代遅れという声もあります。しかし、メールの利用者は未だに年々増加しており、今後も間違いなく有効なマーケティング施策です。

この記事では、メールマーケティングのメリットやデメリット、混同されやすいメルマガとの違い、具体的な事例などについてご紹介します。

1.メールマーケティングとは

メールマーケティングとは、メール配信を通じて顧客の状態に合わせたコミュニケーションを図ることで態度変容を起こすことを目的としたマーケティング手法のことです。ゴールはメールを読んでもらうことではなく、その先に行動を起こしてもらうことですので、最終的に「顧客にどのような行動を促したいのか」「達成したい目標は何か」を意識することが重要です。

メルマガ(メールマガジン)との違い

メルマガとは「メールマガジン」の略語で、メールマーケティングの一種です。

メルマガとメールマーケティングは手法や目的が異なります。

メルマガとは、配信希望者に対して同じ内容のメールを一斉に送信することで、「顧客に情報を届ける」ことを目標としています。それに対し、メールマーケティングは見込み客や顧客に合わせて配信のタイミングやコンテンツを最適化することで、顧客に「行動を起こしてもらう=態度変容を促す」ことを目的としています。

メール配信ツールが発達した今では配信結果が可視化されるようになり、可視化できる配信結果の幅と深さは今でもなお進化し続けています。

顧客に「態度変容を促す」ためには、発達した配信ツールからの配信結果をもとにいかに顧客一人一人に合わせたコンテンツを届けるべきかを分析し、改善し続けることがとても重要になります。

参照:【メルマガの開封率を上げるポイント】効果的なタイトル・件名の付け方も紹介

2.メールマーケティングに取り組むべき理由

次に、メールマーケティングに取り組むべき理由について、ご説明します。

①最も使用されているツールだから

メールは人々にとって非常に身近なツールです。日常生活においても、ビジネスにおいても、毎日メールを使用するという方は多いのではないでしょうか。

近年、コミュニケーションツールとしてチャットやSNSが台頭してきていますが、未だに最もよく使用するビジネスツールはメールであるという結果が出ています。Chatwork株式会社『2022年ビジネスコミュニケーション最新調査』によると、普段利⽤しているコミュニケーションツールは「メール」と回答した人が48.2%と最も多く、続いて電話23.6%、ビジネスチャット(Chatwork,Slackなど)19.5%と大差をつけています。

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Chatwork株式会社『2022年ビジネスコミュニケーション最新調査』のデータを基にStrhが作成

チャットツールが増加しているとはいえ、メールは未だ多くの人にとって親しみのあるツールであり、多くの見込み顧客と接点を持てるため、メールマーケティングは有効なマーケティングチャネルであると言えます。

②顧客と継続的なコミュニケーションがとれるから

メールマーケティングでは顧客に対して定期的に役立つ情報を配信し、顧客と継続的なコミュニケーションをとることができます。顧客の課題やニーズに合わせて有益なコンテンツを提供し続ければ、顧客単価や購買頻度の向上にもつながる可能性があります。

また、メールマーケティングでは、顧客の検討段階に合わせて適切な情報を提供することができます。仮に、顧客が現段階では購入を検討していない段階でも、継続的にメールを届けることで、製品を思い出してもらいやすくなります。

3.メリット・デメリット

今章では、メールマーケティングのメリット・デメリットについて解説します。

メリット

①コストが低く始めやすい

最大のメリットは低コストである点です。メールマーケティングに必要なコストは、メールツールの導入費用、運用する担当者の人件費だけであり、数千円から始めることも可能です。そのため、紙を使用して配送するダイレクトメール(DM)や、メディア広告、イベントの開催などと比較して、十分な予算がなくても始めやすい施策と言えます。

②顧客に合わせた最適なコミュニケーションを図ることができる

メールマーケティングでは、顧客ひとりひとりに最適なコミュニケーションを図ることができます。例えば、SNSではフォローしている人全員にしか発信できないのに対し、メールマーケティングでは、顧客の分類や行動、嗜好などを把握しそれぞれに合わせたコンテンツを戦略的に配信することができます。

③効果測定がしやすい

メールマーケティングには、効果検証ツールが用意されています。効果検証ツールを導入すると、クリック率、開封率、コンバージョン率などメールパフォーマンスを確認することができます。コンバージョン率とは、サイトを訪れたユーザーがどれだけ成果としている目的行動をしたかを測る指標のことです。つまり、どのくらいの見込み顧客がメールの内容に興味を持ったかが分かり、これを分析することで見込み顧客のニーズを分析することができます。

④投資対効果が高い

メールマーケティングの顧客は、顧客が自ら会員登録していたり、既に購入履歴があるなど、製品に興味を持っているユーザーを対象としています。そのため、メディア広告やチラシといった顧客対象が不特定なマーケティング施策よりも高い効果を期待できます。

デメリット

①中長期で運用を継続する必要がある

メールマーケティングは、ユーザーとの継続的なコミュニケーションが重要であり、中長期的に運用することが必要です。そのため一度配信すれば良いというものではなく、配信したメールの効果検証を行い、根気強く見込み顧客の興味や関心を高めていくことが求められます。

②コンテンツの制作に時間がかかる

メールマーケティングでは、見込み顧客それぞれの興味や関心に合わせたコンテンツを配信することが重要です。ユーザーにとって興味のないコンテンツを配信すると、購読の解除につながってしまいます。ユーザー一人ひとりにとって有益なコンテンツを作るには、時間が必要となるため、そのような運用体制作りも考慮する必要があります。

③一定の配信規模がないと投資対効果が合わない可能性がある

メールマーケティングでは、配信者がごく少数の場合、投資対効果が合わない可能性があります。例えば、配信数が1000件だとすると、一般的なマーケティングメールの開封率は15-25%、クリック率は配信数に対して1-3%程度なので、開封数は150-250件、クリック数は10-30件になります。

ターゲットや商材によっても変わりますが、その後、行動を起こす見込み客はさらに減ることを考えると、配信数が数千件あってかつ、新たな配信リストを定期的に獲得できないと高い投資対効果が見込めない可能性があります。

4.メールマーケティングの種類

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①メールマガジン

先述した通り、サイトの更新や新商品の発売情報などを会員に一斉配信するメールマーケティングの代表的な手法です。発信者が知らせたい情報を好きなタイミングで配信できる点が特徴です。

②メール広告

メール広告とは、電子メールで直接ユーザーに宣伝する広告のことです。メール広告は、配信元が保有しているリストにダイレクトに働きかけられることから、配信元のリストと自社のターゲットが合致していた場合は、自社リストに一斉配信するメールよりも高い開封率やクリック率などが期待できます。

ターゲット層に合ったユーザーに直接アプローチすることが可能ですが、配信までの期間が短いため、スパムメールとみなされて閲覧されなかったり、受信側の環境によって画像や動画がうまく表示されない可能性があるため、注意が必要です。

③ステップメール

ステップメールとは、特定のアクションを起こした顧客に対し、あらかじめ準備しておいたメールをスケジュール通りに自動配信する手法です。例えば、新規登録したユーザーに対する登録完了メールや、商品を購入した顧客に対するお礼メール、イベントサイトの登録者に対する案内メール等が挙げられます。特定のアクションを起こしたユーザー限定で、段階的にアプローチしていくことが特徴です。

④セグメント(ターゲティング)メール

セグメントメールとは、顧客の特性を分類し、それぞれの顧客に合った情報を配信するマーケティング手法です。性別や年齢、サービスの利用頻度など様々な条件で顧客を絞り込むことにより、読者の興味や関心に合った情報を提供することができます。配信準備に時間はかかるものの、読者が必要としているコンテンツを配信することで読者と良好な関係を築き、自社のファンを増やすことが可能です。

参照:顧客セグメントとは?作り方や活用の流れ、成功事例を分かりやすく解説

⑤休眠発掘メール

休眠顧客に対して、何かしらのアクションを促すようメールでアプローチする手法のことです。休眠顧客とは「過去にアプローチしていたものの失注してしまい、その後取引がない顧客」のことです。休眠顧客は、一度自社に興味を持った顧客であり、新規顧客を獲得するよりも少ないコストで成約に繋げる可能性が期待できます。

5. メールマーケティングの具体的な進め方

①目標設定

メールマーケティングを導入する本来の目的を明確にし、それを軸に目標とするKGIやKPI(重要業績評価指標)を設定します。メールマーケティングのパフォーマンスを測る代表的な指標としては、以下のような指標があります。

到達率

メールを配信した総数に対して送信

開封率

メールが正常に配信できた数に対する開封された割合。(開封数 / 有効配信数)×100%という計算式で算出できる。

クリック率(CTR)

メールの配信数のうち、メール内のリンクがクリックされた割合のことを指し、
(クリック数 / 有効配信数)×100%という計算式で算出できる。

コンバージョン数

配信されたメール経由で問い合わせや・トライアル・資料ダウンロード等のコンバージョンをした数

コンバージョン率(CVR)

メールの配信数のうち、問い合わせ・トライアル・資料ダウンロード等のコンバージョンをした割合のことを指し、(コンバージョン数 / 有効配信数)×100%という計算式で算出できる。

購読解除率(オプトアウト)

メールの配信数のうち、購読を解除された割合のことを指し、(購読解除数 / 有効配信数)×100%という計算式で算出できる。

バウンス数

ソフトバウンス:

受信者のメールボックスが一時的に容量オーバーでったり、受信サーバーの一時的な障害など、回復/復旧の見込があるエラーが原因で発生したメールの不達

ハードバウンス:

受信者側で状況が改善する可能性がない恒久的なエラーにより、発生したメールの不達

②ペルソナ設計(誰に向けて配信するか)

ペルソナ設計とは、商品やサービスに興味を持ちそうな人物像を詳しく具現化し、性別・名前・年齢・役職・価値観などを設計することです。ペルソナ設計を行うことで、顧客の解像度が高くなり、顧客視点での施策を設定しやすくすることができます。

参照:【DLできるテンプレート公開】ペルソナとは?作り方の5つのステップや具体的な活用方法を解説

③配信リストの作成

ペルソナが設定出来たらメールの配信リストを作成します。配信リストは、入手した名刺やwebサイトの登録、資料ダウンロードなどから得た顧客の情報から作成します。

メールマーケティングの効果を高めるためには、配信リストの質はとても重要です。どれだけこだわってメールコンテンツを作成しても、その配信リストとニーズに合致していなければ徒労に終わってしまいます。

質の高いリストを作成するために、ペルソナを設計することはもちろんですが、メールの読者数を増やすこと、顧客の情報を一元管理できる仕組みを作っておくことも重要です。

④コンテンツ準備

目的に合った内容のタイトルや文章、画像などを考え、メールを作成します。作成する際は、顧客の立場に立ち、設定したペルソナに対して効果的な内容にすることが鍵となります。

⑤メールの配信

メールのコンテンツが作成できたら、ユーザーへ配信します。多くのユーザーに配信する場合は、マーケティングオートメーション(MA)ツールを利用すると効率的です。

⑥効果測定・分析

当初に設定した目標の達成率を確認し、データを分析します。効果が得られたメール、得られなかったメールを明確にして、改善策を立てることが重要です。

効果測定が終わったら、初めの「1. 目標設定」に戻り、一連の流れを繰り返します。

これにより、効果的なメールマーケティングを行うことができます。

6. メールマーケティングの5つのポイント

メールマーケティングを行う際に考慮すべきポイントを5点紹介します。

もちろん大前提として、配信する顧客像を明確にすることや理解することがありますが、今回はその上で、どのようなポイントに注意してメールマーケティングを行うべきかという観点でポイントを紹介します。

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①ファーストビューにCTAを設置する

人がメールを読む時間は平均7秒以下という調査結果も出ており、多くの人はメールを流し見することも多いです。

ですので、メールを開封したタイミングで全体をパッと見渡した時に目に入るファーストビューで、そのメールで伝えたいことのサマリと次のアクションを促すためのCTAを設置することは非常に重要です。

②1メール1メッセージ・1CTAにする

上述の通り、メールは最後まできちんと熟読される可能性は低いです。そこから考えられるようにアクションを促すCTAは、メールの下にいけば行くほどクリックされる割合は下がっていきます。

つまり、複数のメッセージやCTAを設置しても、メールの下部にあるメッセージやCTAはどれだけ素晴らしいメッセージだったとしても読まれる可能性が下がります。

ですので、複数のメッセージがある場合は別のメールで異なるメッセージを届けるようにし、1メール1メッセージ・1CTAにする方が望ましい成果が期待できるでしょう。

③件名にこだわり抜く

皆さまもメールを受信した際にまず目に入るのが「件名」という方も多いのではないでしょうか?また、件名次第でメールを開封するか、開封しないかを決めたことがある方もいると思います。このように件名にどのような内容を入れるかはとても重要です。

件名の改善方法についてはまた別の記事で解説できればと考えておりますが、一度件名を決めてそのままにするのではなく、大前提として何度もA/Bテストを行い反応の高い件名のパターンを自社で見つけましょう。

ただし、メール本文とあまり関係のない件名や無理やり煽るような件名を設定することで「クリックを誘発」することはおススメしません。メール本文と件名にギャップがあったり、無理やり開封させられたという心象を与えてしまうと、当然顧客とのエンゲージメントは下がります。また、成果という観点でも無理に開封させたとしても、その先のクリックやコンバージョンというアクションに繋がらなければ意味がありません。

上記の注意点も踏まえて、件名についてはこだわり抜いて設定することもポイントになります。

④差出人名は個人名にする

差出人名も件名と同じく、皆さまの受信ボックスで目に入るポイントではないでしょうか?件名と同じく、多くの方は差出人名を見て開封するかしないかを決めるのではないかと思います。

例えば皆さんがメールを受信した際に差出人名に「Strh株式会社メルマガ運営チーム」と記載されているより、「山田花子_Strh株式会社」などと個人の名前が入っている方が1対1でメールが送られている心象を受け心理的に開封したくなるかと思います。

このようにメールの差出人名もただ会社名や組織名に設定するのではなく、個人名を入れるなどの工夫をしてみてください。

⑤HTMLメールで改善することを前提とする

弊社のお客様からも「HTMLメールとテキストメールどちらがよいのか」と聞かれることがよくあります。

前述した通り、メールマーケティングは顧客に態度変容を促すために、配信結果を分析して可能な限り個別最適化したメールを配信することが重要です。「分析をして改善すること」という前提に立つと、テキストメールでは改善できる幅が限られます。逆にHTMLメールであれば、フォントやフォントサイズはもちろん、CTAの形や色など柔軟性高く改善ができますし、何より顧客にとって読みやすいデザインをつくることができます。

したがって、メールの形式に迷われているのであればまずHTMLメールを選択することで問題ないと考えています。

7. メールマーケティングに必要なツール

この章では実際にメールマーケティングを行うにあたって必要なツールをメール配信に特化した「メール配信ツール」と「MA(マーケティングオートメション)ツール」に分けて紹介します。

①メール配信ツール

メール配信ツールとは、大量のメールを一斉配信し、マーケティングの効果を上げやすくするツールです。例えば、会員やユーザーへの一斉配信や、ステップメールなどのメルマガ配信などを効率的に行うことができます。以下に代表的なツール2点を紹介します。

配信メール

メール配信、メールの効果測定、メールの改善の機能が搭載されているメール配信システムです。メール配信に特化したシンプルな操作画面なので、使いやすさに定評があります。

メールパブリッシャー

1時間に4100万通、月間60億通を超える配信実績を誇るメール配信システムです。高速で大量のメール送信が可能であることから、メール配信市場でトップシェアを誇っています。

②MA(マーケティングオートメーション)ツール

MAツールとは、新規顧客の獲得における一連のマーケティング活動を自動化するツールのことです。企業がマーケティング活動をするうえで、繰り返し行うような定型作業や、膨大なコストがかかる複雑な作業を自動化し、無駄のない効率的なマーケティング活動が可能になります。以下に代表的なツールを3点紹介します。

Account Engagement(旧 Pardot)

世界でトップのCRM(顧客関係管理)ツールとして知られる、salesforceが提供しているMAツールです。salesforceのSales Cloudとのスムーズな連携により、見込み客による自社サイトへの訪問やメルマガの開封状況などがすぐに通知され、最適なタイミングで商談の機会を得ることができます。

参照:Account Engagement(旧 Pardot)とは?機能や特徴、他のMAツールとの比較も含めて徹底解説

参照:Salesforce Sales Cloudとは? セールスクラウドを分かりやすく解説

Adobe Marketo Engage

Adobeが提供しているMarketo Engageは、MAツールの中でも多機能であることが特徴です。チャネルや社内ツールを横断して、既存顧客や見込み客、Webサイトの訪問者など様々なユーザーのデータを分析できるため、「データを最大限に活用したい」と考える企業に適しています。

SATORI

SATORIは、名前の分かる見込み客だけでなく、“匿名の見込み顧客”に対してもアプローチを行うことができる、日本発のMAツールです。見込み客との接点のあぶり出しが行える「リードクオリフィケーション機能」を使用することで、匿名ユーザーを実名化へすることが可能になります。また、日本発祥であるという点を生かした、日本人が使いやすいユーザインタフェースや、日本人スタッフによるサポート体制などを提供しています。

8. メールマーケティングの成功事例

最後に、メールマーケティングの成功事例を3社ご紹介します。

①サッポロビール

黒ラベルやエビスなど、日本有数の大手ビールメーカーであるサッポロビール。

サッポロビールでは、1997年からwebサイトの会員向けにメルマガを配信しており、”顧客一人ひとりに合わせた発信”を行うことにより、ファンを増やしています。

例えば、メルマガでは、年齢や住所、嗜好などの会員情報によってコンテンツの内容を切り替えるセグメント配信を導入しています。webサイトの購入履歴などから、個人の興味関心に合わせた製品情報を配信したり、会員が住んでいる地域限定のビール情報を発信することにより、顧客の心をつかんでいます。

②Paypal

世界で3億人以上が使用している決済サービスであるPaypal。

Paypalでは、メールの構造やデザインを工夫することで読者への感情面へもアピールしています。例えば、目的に沿った操作方法を3ステップでわかりやすく示すメールの構造を使用していたり、マーケティング心理学において安心感と信頼感を表す青色を、全面的に採用しています。

③Canva

オーストラリア発のデザインツールであるCanva。ポスターやスライド、SNSのアイコンなど、幅広いデザインを誰でも手軽に作成することができ、世界中の人に利用されています。Canvaでは、メール内のデザインタイプをクリックすると、すぐに作成ページへ飛ぶことができる仕組みを導入しています。メールの読者に悩む時間を与えず、すぐ行動を起こさせることにより、コンバージョン率の向上を促しています。

9.まとめ

メールマーケティングは、多くの顧客と接点を持つことができ、市場も拡大していることから今後も非常に有効なマーケティング手法だと言えます。しかし、導入する際にはユーザーに合わせたコンテンツ配信や、ユーザーとの継続的なコミュニケーションが重要です。

Strhではメールマーケティングの戦略策定から実行支援まで一貫して実績をもったコンサルタントが支援しています。マーケティング活動においてお困りごとがありましたら、お問い合わせフォームより、お気軽にご相談ください。

 

執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀

大学卒業後、株式会社TBI JAPANに入社。株式会社Paykeに取締役として出向し訪日旅行者向けモバイルアプリ及び製造小売り向けSaaSプロダクトの立ち上げを行う。
アクセンチュア株式会社では大手メディア・総合人材企業のセールス・マーケティング領域の戦略策定や業務改革、SFA・MAツール等の導入及び活用支援業務に従事。
株式会社Paykeに再入社し約10億円の資金調達を行いビジネスサイドを管掌した後、Strh株式会社を設立し代表取締役に就任。

▼保有資格
Salesforce認定アドミニストレーター
Salesforce認定Pardotスペシャリスト
Salesforce認定Pardotコンサルタント
Salesforce認定Sales Cloudコンサルタント

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