マーケティングオートメーション(MA)とは?機能や選び方、おすすめツールまで紹介

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マーケティングオートメーション(MA)とは?機能や選び方、おすすめツールまで紹介

この記事でわかること

  • MA(マーケティングオートメーション) とは?SFA・CRMとの違いや普及した背景
  • MA(マーケティングオートメーション) 導入のメリット・デメリット
  • MA(マーケティングオートメーション) の主な機能や導入フロー
  • MA(マーケティングオートメーション) の選び方や成功させるポイント

執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀

  • MA(マーケティングオートメーション)とは何か知りたい
  • MA(マーケティングオートメーション)ができることを知りたい
  • おすすめのマーケティングオートメーションツールを知りたい

この記事は上記のような思いをお持ちの方に向けて、MA(マーケティングオートメーション)の概要を踏まえつつ、搭載されている主な機能や導入メリット、選び方などをわかりやすく解説します。おすすめのマーケティングオートメーションや、導入を成功に導くためのポイントについてもご紹介していますので、最後までご確認ください。

目次

1.マーケティングオートメーション(MA)とは

まずはマーケティングオートメーションの概要や普及した背景、できることなどを確認していきます。

マーケティングオートメーション(MA)の概要とSFA・CRMとの違い

マーケティングオートメーション(MA)とは、見込み顧客の獲得や育成といったマーケティング活動を効率化させるためのツールです。メール配信や顧客リスト作成といった作業を自動化できたり、顧客のWebサイトにおける行動データを取得したり、マーケティング活動を支援するための機能が豊富に搭載されています。

マーケティングオートメーションと関連したツールとして、SFAやCRMについても簡単に確認しておきましょう。

SFAはセールスフォースオートメーションの略称で、主に商談プロセスにおける見込み顧客の情報を管理するために、営業部門で活用されるツールとなっています。

対してCRMはカスタマーリレーションシップマネジメントの略称であり、既存顧客に関する情報を管理するために利用されるツールです。

このようにマーケティングオートメーションとSFA・CRMは、それぞれ管理対象となる見込み顧客の状態や機能、できることが異なる点を理解しておきましょう。

また、マーケティングオートメーションの関連用語についてはこちらの記事で詳しく解説しておりますのでぜひご覧ください。

マーケティングオートメーション(MA)が普及した背景

ここでマーケティングオートメーションが普及した背景をご紹介します。

背景①:インターネット・SNSの普及による購買行動の変化

インターネットやSNSが登場する前は、企業からの広告や営業担当からもたらされる情報を待つ受動的な購買行動が主流でした。

しかし今やインターネットやSNSを通じて、自ら必要な情報を能動的に取りに行くことができる時代へと変化し、そういった時代においては顧客の情報ニーズに的確に答えていく必要があります。

顧客の情報ニーズを探り、適切な情報を届ける活動を効率的に行うため、マーケティングオートメーションが登場し、活用されはじめたと言えるでしょう。

背景②:マーケティングテクノロジーの発展

続いて挙げられる背景はマーケティングテクノロジーの発展です。

マーケティングオートメーションがはじめて登場した1990年代は、未だインターネットなども発達しておらず、機能もそこまで充実していませんでした。

その後、SFAを補完する形でマーケティングオートメーションも活用されだしたものの、それぞれのツールが独立しており、上手く連携することができなかったのです。

しかしテクノロジーが発展し、顧客管理だけでなく、メール配信機能やWebトラッキング機能などを1つのパッケージとして搭載したツールが登場したことにより、加速度的に普及したと言えます。

背景③:プロダクトアウトからマーケットインへの変化

背景の最後に挙げられるのは、プロダクトアウトからマーケットインへ変化したという点です。

戦後から高度経済成長期にかけては需要が供給が上回っていたため、「良いものを作れば売れる」というプロダクトアウトの思想が主流でした。

しかし現代は供給が需要を上回っており、顧客のニーズも多様化したため、顧客それぞれのニーズを細かく捉えたマーケティングコミュニケーションが必須となります。

顧客ニーズを正確に捉え、分析するために、マーケティングオートメーションが必要となってきたと言えるでしょう。

マーケティングオートメーション(MA)ができること

それでは具体的にマーケティングオートメーションに何ができるかという点について、確認していきましょう。

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見込み顧客の獲得/リードジェネレーション

一つ目は見込み顧客の獲得、いわゆるリードジェネレーションです。

マーケティングオートメーションにはWebサイトやLP、問い合わせフォームなどを作成する機能があります。これらの機能を活用することで、見込み顧客の獲得をより効率的に行うことができるでしょう。

参考:リードジェネレーションとは?意味やフロー、具体的な手法まで詳しく解説

見込み顧客の情報管理/リード管理

続いて挙げられるのは見込み顧客の情報管理、つまりリード管理です。

マーケティングオートメ―ションでは、マーケティング施策や営業担当を通じて獲得した見込み顧客の情報をカテゴライズし、適切に管理できる機能が搭載されています。顧客のプロフィール情報だけでなく、どういったアプローチを行っているかといった履歴情報も併せて管理できる点も見逃せません。

見込み顧客の育成/リードナーチャリング

見込み顧客の育成、リードナーチャリングもマーケティングオートメーションができることの一つです。

マーケティングオートメーションには、メール配信を自動で行う機能が搭載されているため、その機能を活用することで定期的に顧客とコンタクトを図ることができます。定期的なメール配信によって見込み顧客との接点を維持・継続することで、購買意欲を高めていくことができるでしょう。

参考:リードナーチャリングとは?意味やメリット、進め方と手法までプロが徹底解説

見込み顧客の選定/リードクオリフィケーション

次に挙げられるのは見込み顧客の選定、リードクオリフィケーションです。

マーケティングオートメーションには、顧客の行動に得点を付けて購買意欲を数値化する「スコアリング機能」に加えて、担当者の役職や企業規模などを基に購買確度を評価する「グレーディング機能」が搭載されています。これらの機能を積極的に活用することにより、顧客リストにおける優先順位も付けることができ、確度の高い見込み顧客の選定ができるのです。

各種マーケティング業務の自動化

最後にご紹介するのは、各種マーケティング業務の自動化です。

マーケティングオートメーションには先に触れたメール配信は勿論、顧客リスト作成も自動化する機能が搭載されています。またメール開封率やクリック率といったマーケティング施策効果に関するレポートも、自動で作成することが可能です。

2.マーケティングオートメーション(MA)のメリット・デメリット

ここからはマーケティングオートメーションのメリットとデメリットについて、確認していきましょう。

マーケティングオートメーション(MA)導入のメリット

まずはメリットとして以下の4点をご紹介します。

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メリット①:マーケティング活動の効率化

一つ目のメリットはマーケティング活動の効率化です。

先にお伝えしたようにマーケティングオートメーションには、メール配信やレポート作成などを自動化する機能が搭載されています。これらの機能を利用することで、より重要な活動に時間や工数を割くことができ、マーケティング活動全体の効率を高めることができるでしょう。

メリット②:見込み顧客に対して適切なアプローチが可能

二つ目のメリットは見込み顧客に対して適切なアプローチができるという点です。

マーケティングオートメーションでは、見込み顧客に関する情報を管理できる上、Webサイト上での行動データなども取得できます。そういった機能を活用することで、見込み顧客の状態やニーズに合わせた、最適なアプローチを検討・実施できるでしょう。

メリット③:休眠・失注顧客に対して継続したコミュニケーションが可能

休眠中の顧客や商談途中で失注してしまった顧客に対しても、コミュニケーションが可能である点もメリットとして挙げられます。

マーケティングオートメーションを利用することで、Webサイト上での行動や配信したメールへのリアクションといったデータを元に、上記のような顧客に対しても再アプローチできます。メール配信機能を活用すれば、休眠・失注顧客の掘り起こしを自動化することもできるでしょう。

メリット④:商談に繋がる可能性の高い見込み顧客を営業に渡すことができる

メリットの最後にご紹介するのは、商談に繋がる可能性が高い見込み顧客を営業に渡すことができるという点です。

マーケティングオートメーションのスコアリングやグレーディング機能を活用すれば、購買意欲や確度の高い顧客を選別できます。そのため商談に繋がる可能性が高い見込み顧客を営業に渡すことができ、マーケティング・営業間の連携もスムーズに進めることが可能です。

マーケティングオートメーション(MA)導入のデメリット

次にデメリットとして以下3点をご紹介します。

デメリット①:導入後効果が出るまで一定期間必要

デメリットとしてまずご紹介するのは、導入後すぐに効果は出にくいという点です。

マーケティングオートメーションを導入したからといって、web広告やSNS広告などの運用型広告と比較すると短期的にマーケティング指標が大きく向上するといった効果は大きく期待できません。見込み顧客に関する様々な情報を蓄積して、ようやく導入効果が現れるため、一定の運用期間が必要となる点は留意しておきましょう。

デメリット②:導入費用がかかる

導入に際して費用がかかる点もデメリットとなります。

マーケティングオートメーションを導入するには、決して安くはない費用がかかってきます。導入開始時の初期費用と併せて月額利用料も発生し、これら二つを併せて数十万〜数百万円程度の費用が生じるケースもあるでしょう。

デメリット③:見込み顧客獲得やコンテンツ制作などは別途必要

見込み顧客獲得やコンテンツ制作などは別途必要である点も注意が必要です。

マーケティングオートメーションに搭載されている見込み顧客獲得のための機能は、Webページやフォーム作成など、あくまで補助的なものになります。そのため見込み顧客獲得の活動は勿論、マーケティングオートメーション上で配信するメール用のコンテンツ制作などは、別途対応しなければなりません。

3.マーケティングオートメーション(MA)の主な機能

マーケティングオートメーションのメリット・デメリットを押さえていただいたところで、搭載されている機能を改めて確認していきましょう。

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リードジェネレーションに活用できる機能

まず見込み顧客の獲得/リードジェネレーションに活用できる機能をご紹介します。

Webページ作成機能

Webページを簡単に作成できる機能です。

本格的なWebサイトを構築することはできませんが、ランディングページ(LP:広告のリンクから飛んできた見込み顧客に表示するページ)などであれば、簡単に作成できます。

フォーム作成機能

問い合わせや申し込みフォームなどを簡単に作成できる機能です。

フォーム作成ツールなどを利用しなくても、簡易的なフォームであればマーケティングオートメーション上で手軽に制作することができます。

リード管理に活用できる機能

続いて見込み顧客の管理/リード管理に活用できる機能をご紹介します。

見込み顧客情報の管理機能

獲得した見込み顧客に関する情報を管理する機能です。

顧客担当者のプロフィールや企業規模、所在地といった基本的な情報から、Webサイト上での行動データやアプローチ履歴などの関連情報も併せて管理できます。

SFA・CRMとの連携機能

営業部門が利用するSFAや、カスタマーサポートなどの部門が利用しているCRMとデータを連携させる機能です。それぞれのデータを連携することで、関係部署間で顧客情報を速やかに共有でき、担当者が変わっても適切な顧客対応を実施できます。

リードナーチャリングに活用できる機能

見込み顧客の育成/リードナーチャリングに活用できる機能としては、以下のような機能が挙げられます。

メール配信機能

見込み顧客に対してメールを自動的に配信する機能です。

見込み顧客に役立つ情報や企業からのお知らせなどを定期的に配信することで、顧客接点を維持することができるでしょう。

参考:【マーケ担当者必読】メールマーケティングとは?メルマガとの違い、メリット・デメリット、具体的な手法等について解説

シナリオ設計機能

見込み顧客の購買に至るまでの行動を想定し、特定行動を条件にメールなどを配信する仕組みを構築できる機能です。「資料をダウンロードした顧客に対して、無料トライアルの案内メールを配信する」といったように設定することになります。

リードクオリフィケーションに活用できる機能

見込み顧客の選定/リードクオリフィケーションに活用できる機能としては、以下の機能が挙げられます。

スコアリング機能

スコアリングとは見込み顧客の取る行動にスコアを付け、見込み顧客の購買意欲を可視化するための機能です。

「メール開封は5点、資料請求は10点」といった形で、見込み顧客の行動に対して購買への影響度も加味してスコアを付け、一定以上に達した見込み顧客を営業部門に引き継ぐ形になります。

マーケティングにおけるリードスコアリングのポイントについてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

参考:スコアリングとは?マーケティングにおけるリードスコアリングのポイントについて解説

グレーディング機能

顧客担当者の役職や企業規模、業種といった属性を基に、自社との相性や購買確度を評価するための機能です。これらの属性を踏まえ、購買に繋がる可能性が高い見込み顧客を見極め、積極的にアプローチを実施していくことになるでしょう。

顧客データに関する分析機能

IPアドレス(スマホやPCなどに割り当てられる識別番号)を用いた見込み顧客の行動データ取得や、Webサイト上のアクセス解析などを実施する機能です。

これらの機能を利用して顧客情報を細かく分析することで、購買意欲の高い見込み顧客を効率よく選定できるでしょう。

その他の機能

ここまでご紹介してきた機能以外にも、以下のような機能が搭載されています。

パーソナライズ機能

パーソナライズ機能とは、見込み顧客の検討度合いに応じて、Webサイトにおけるコンテンツの出し分けを行うための機能です。

それぞれの検討度合いに適したコンテンツや広告を表示できるため、見込み顧客の購買意欲の促進に繋げることができます。

レポーティング機能

レポーティング機能とは、各マーケティング施策の効果をまとめたレポートを作成する機能です。メール開封率やメール内のURLクリック率、ランディングページからの問い合わせ数などといったデータを、自動的にレポート化することができます。

4.マーケティングオートメーション(MA)の導入フロー

次にマーケティングオートメーションの導入フローについて確認していきましょう。

ステップ①:課題と導入目的の明確化

まずはマーケティング上の解決したい課題や、マーケティングオートメーションを導入する目的を明確化していきます。

周りがマーケティングオートメーションを導入しているのを見て、うちも導入しなければとなっている企業も散見されますが、これでは導入すること自体が目的になってしまいます。しかしマーケティングオートメーションは本来マーケティング活動を効率化させ、効果を高めるために導入する手段です。

そのためまずはマーケティングにおける課題を抽出しつつ、どういった課題を解決するためにマーケティングオートメーションを導入するのかを明確にしましょう。

ステップ②:導入するツールの選定

マーケティング課題や導入の目的を明確にした後は、実際に導入するツールを選定していきます。

自社のマーケティング課題や状況を踏まえて、最適なツールを選ぶことになるでしょう。また導入しても使いこなさなければ何の意味もないため、機能だけでなく操作性などの観点も踏まえて選ぶことが重要になります。

マーケティングオートメーションの選び方については、後ほど改めてご紹介します。

ステップ③:ターゲットとカスタマージャーニーマップの策定

続いてのステップは、ターゲットとカスタマージャーニーマップの策定です。

まずはターゲットとする見込み顧客像を詳細化していきます。年齢や役職などの要素は勿論、抱えている課題や悩み、情報収集に使っているデバイスといった要素を含めて、詳細な人物像:ペルソナを作成すると良いでしょう。

その後、購買検討段階(認知⇒興味関心⇒比較検討⇒購買⇒リピート)におけるペルソナの思考や行動、提供すべきコンテンツや情報をまとめたカスタマージャーニーマップを制作します。

参考:【DLできるテンプレート公開】ペルソナとは?作り方の5つのステップや具体的な活用方法を解説
参考:カスタマージャーニー作成の教科書【テンプレート無料公開】

ステップ④:シナリオ設計

次にシナリオを設計します。

先のステップで制作したカスタマージャーニーマップに基づき、購買に至るまでの見込み顧客の行動を分析し、どのようなシナリオが必要かを検討しましょう。その際はマーケティングオートメーションが介在するかしないかは一旦置いておき、コンテンツ同士の導線を踏まえつつ、全体を俯瞰しながら検討することが重要になります。

その上でマーケティングオートメーションが全体シナリオ内で果たすべき役割を抽出し、具体的に設計していくと良いでしょう。

ステップ⑤:コンテンツの制作

シナリオを設計した後は、コンテンツの制作を行います。

カスタマージャーニーマップやシナリオを踏まえ、見込み顧客に対して提供すべきコンテンツを制作していきましょう。自動配信するメールテキストを制作することは勿論、マーケティングオートメーションが絡む部分以外でも、必要なコンテンツがあれば別途制作します。

スコアリングにおける見込み顧客行動の抽出やスコア付けなども、この段階で実施しておけばスムーズに運用を開始できるでしょう。

ステップ⑥:運用開始・効果検証

コンテンツの準備が終われば、実際に導入・運用を開始します。

事前に設計していたシナリオやコンテンツを組み込み、運用を開始していくことになるでしょう。運用開始後はデータ分析機能を用いて効果検証を実施し、施策実施から改善までのPDCAサイクルを継続して回していくことになります。

5.マーケティングオートメーション(MA)の選び方

マーケティングオートメーションの導入フローを押さえていただいたところで、ツールの選び方も併せて確認しておきましょう。

ポイント①:必要な機能は搭載されているか

一つ目のポイントは必要な機能が搭載されているかという点です。

事前に明確化している自社のマーケティング課題や目的を達成する上で、必要な機能が搭載されているかは、マーケティングオートメーションを選ぶ際に最初に確認すべき点と言えます。搭載機能については、各MAベンダーの公式サイト上で公開されているため、比較的簡単にチェックできるでしょう。

ポイント②:他システムなどとの連携は可能か

次に挙げられるのは、他システムなどとの連携は可能かという点です。

導入予定のマーケティングオートメーションが、既に利用しているSFAやCRMなどと連携できなければ、顧客情報を上手く活用できず導入効果も限定的となります。そのためSFAやCRMなどの既存システムと連携できるかどうかも、忘れずに確認するようにしましょう。

ポイント③:使いやすいか、使いこなせそうか

使いやすいか、使いこなせそうかといった点も重要なポイントです。

どれだけ高機能なマーケティングオートメーションであっても、使いこなせなければ本末転倒となるでしょう。むしろ導入に費用がかかった分、損失の方が大きくなる恐れがあります。そのため導入予定のマーケティングオートメーションのインターフェース(操作画面)や操作性などをしっかりと確認し、使いこなせるかどうか判断することも重要になるのです。

ポイント④:サポートメニューは豊富か

サポートメニューが豊富かどうかも、選定におけるポイントになるでしょう。

マーケティングオートメーションを提供しているベンダ―は、導入にあたって課題の切り分けや機能診断などのサポートを提供しているケースがあります。また効果的に使いこなすためのコンサルティングやセミナーを提供するベンダーもあるため、選定する際はサポートメニューにどういったものがあるかも確認すると良いでしょう。

6. おすすめのマーケティングオートメーション(MA)ツール7選

ここからはおすすめのマーケティングオートメーションツールを7つご紹介します。

1.Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)

はじめにご紹介するのはMarketing Cloud Account Engagementです。

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参照:https://www.salesforce.com/jp/products/marketing-cloud/marketing-automation/

Marketing Cloud Account EngagementはSalesforce社が提供しているマーケティングオートメーションで、元々はPardotという名称で提供されていました。

Salesforceが提供していることからSFAシステムである「Sales Cloud」ともシームレスに連携でき、マーケティングから営業までのプロセス全体を支援することが可能です。無料トライアルも利用できるため、操作性やインターフェースなどを事前に確認することもできます。

参考:Account Engagement(旧 Pardot)とは?機能や特徴、他のMAツールとの比較も含めて徹底解説

2.Adobe Marketo Engage

次にご紹介するのはAdobe Marketo Engageです。

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参照:https://business.adobe.com/jp/products/marketo/adobe-marketo.html

Adobe Marketo EngageはAdobeが提供しているマーケティングオートメーションであり、日本では単にマルケトと呼ばれています。

特徴としては高度なマーケティング分析機能が挙げられます。CRMなどと連携させて取得した顧客データを元に分析を実施し、マーケティング施策の鍵となる実用的なインサイト(購買意欲を促進させるポイント)を導き出すことが可能です。

3.Hubspot

Hubspotもおすすめのマーケティングオートメーションとして挙げられます。

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参照:https://www.hubspot.jp/

Hubspotが提供するツールであり、マーケティングオートメーション機能を持つ「Marketing Hub」をはじめ、営業支援のための「Sales Hub」やコンテンツ管理に役立つ「CMS Hub」などのソフトが含まれています。

それぞれのソフトを単体で利用することもできますが、連携させて活用することでマーケティングから営業に至るまでのプロセスを効果的に実施できるでしょう。無料デモも用意されているため、ご興味があればまず試してみてはいかがでしょうか。

4.Karte

次にご紹介するのは株式会社プレイドが提供するKarteです。

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参照:https://karte.io/

KarteもHubspotと同様複数のツールを提供しており、その中で「Karte Message」がマーケティングオートメーションの役割を担います。

メールだけでなくLINEなどのメッセージも一元管理でき、シンプルな手順でシナリオや配信設定を行うことが可能です。Web集客を効率化させる「Karte Web」などと組み合わせることで、より効果的なマーケティング活動を実現できるでしょう。

5.ZOHO

続いてご紹介するのはZOHOです。

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参照:https://www.zoho.com/jp/

ZOHOはゾーホージャパンが提供するCRM/SFAを軸としたツールとなっており、マーケティングオートメーションとしての機能をもつアプリケーションも提供しています

「Marketing Plus」というパッケージには、メルマガ配信やWeb最適化、分析といったマーケティングに必要な機能が全てまとめられているため、このパッケージを活用することでマーケティングの効率化を実現できるでしょう。

6.リストファインダー

リストファインダーもおすすめのマーケティングオートメーションとなります。

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参照:https://promote.list-finder.jp/

リストファインダーは株式会社Innovation X Solutionsが提供するマーケティングオートメーションです。

「だれでも、無理なく、かんたんに。」という標語を掲げているように、ITツールの操作が苦手な人でも使いやすいシンプルな操作性を強みとしています。

また初期費用と月額費用が無料のフリープランも用意されているため、まずは使いながら効果を検証しつつ、より上位のプランに移行していくといった使い方もできるでしょう。

7.SATORI

おすすめのマーケティングオートメーションの最後にご紹介するのはSATORIです。

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参照:https://satori.marketing/

SATORIはSATORI株式会社が提供するマーケティングオートメーションです。

国産のマーケティングオートメーションの中でも豊富な導入実績があり、名前のわかる見込み顧客だけでなく、匿名の見込み顧客との接点を創出できるという強みがあります。

そのためマーケティングオートメーションの弱みとも言える見込み顧客獲得についても、効率的に実施できるでしょう。

7.マーケティングオートメーション(MA)導入を成功させるポイント

最後にマーケティングオートメーション導入を成功させるためのポイントを、5つご紹介します。

ポイント①:導入は手段であり、目的ではないことを理解する

一つ目のポイントは、「導入は手段であり目的ではないことを理解する」という点です。

先述したように導入自体が目的となっているケースも少なからずありますが、そういった場合は導入しても結局使われることはなく、費用だけが出ていくことになりかねません。

そのため導入することが目的にならず、あくまでマーケテイング上の課題を解決するために導入するという点を、関係者でしっかりと認識しておく必要があるでしょう。

ポイント②:経営層や現場の理解を得る

次に挙げられるのは、経営層や現場の理解を得るという点です。

マーケティングオートメーションは導入してから効果が出るまで、一定の期間がかかるケースが多くなるため、経営層からすれば「費用対効果」が低いように感じやすいと言えます。またどれだけ操作しやすいツールを導入しても、実際に使うことになる現場社員には入力や操作に関する作業負荷が生じるでしょう。

そのためあらかじめ経営層や現場社員の理解を得た上で、導入する必要があるのです。

ポイント③:選定時は現場の意見を尊重する

マーケティングオートメーションを選定する際に、現場の意見を尊重するという点も重要なポイントになるでしょう。

導入したマーケティングオートメーションを実際に使うのは現場の社員です。そのため使いやすいかどうかといった点は、現場社員の視点で判断する必要があります。

導入後に放置されないためにも、選定時は現場の意見を積極的に取り入れることを忘れないでください。

ポイント④:運用体制を構築する

次に挙げられるのは運用体制を構築するという点です。

マーケティングオートメーションを導入することで、マーケティング活動への取り組み方も大きく変わることになるでしょう。そのためマーケティングオートメーションを組み込んだプロセスを運用できる体制を、事前に構築しておかなければなりません。

ポイント⑤:ベンダーのサポートは積極的に活用する

最後にご紹介するポイントは、ベンダーのサポートは積極的に活用するという点です。

先述したようにマーケティングオートメーションのベンダーは利用方法のレクチャーや、ツール活用に関するコンサルティングといったサポートメニューを提供しています。これらのサポートを積極的に活用した方が成果も出やすいと言えます。

現場としても導入効果を実感することで、より一層マーケティングオートメーション活用のモチベーションが高まるでしょう。

8. まとめ

今回はマーケティングオートメーションについて機能やメリット、導入フローやおすすめのツールまでまとめてご紹介してきましたが、いかがでしたか。

マーケティングオートメーションは、見込み顧客の獲得から育成、選定に至るまでのプロセスを効率化させる機能が豊富に搭載されています。導入に費用こそかかりますが、使いこなすことができれば、マーケティング全体の効果を高めることができるでしょう。

ぜひこの記事を参考に、マーケティングオートメーションの導入をご検討ください。

またStrhでは、お客様のマーケティング課題に合わせたソリューションのご提案はもちろん、お客様のリソースや活用状況に合わせたオーダーメイドのマーケティングオートメーション活用をサポートしております。マーケティング活動でお困りごとがございましたら、まずは問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。

執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀

大学卒業後、株式会社TBI JAPANに入社。株式会社Paykeに取締役として出向し訪日旅行者向けモバイルアプリ及び製造小売り向けSaaSプロダクトの立ち上げを行う。
アクセンチュア株式会社では大手メディア・総合人材企業のセールス・マーケティング領域の戦略策定や業務改革、SFA・MAツール等の導入及び活用支援業務に従事。
株式会社Paykeに再入社し約10億円の資金調達を行いビジネスサイドを管掌した後、Strh株式会社を設立し代表取締役に就任。

▼保有資格
Salesforce認定アドミニストレーター
Salesforce認定Pardotスペシャリスト
Salesforce認定Pardotコンサルタント
Salesforce認定Sales Cloudコンサルタント

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