Salesforceカレンダーとは?他の人と共有する方法や連携できるアプリなど、徹底解説!
この記事でわかること
- Salesforceのカレンダー機能の概要
- Salesforceのカレンダー機能を活用するメリット・デメリット
- Salesforceのカレンダー機能の作成方法・共有方法
- Salesforceのカレンダー機能と連携できるアプリ
執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀
Salesforceの導入や活用のお困りごとはプロにご相談ください
- Salesforceカレンダーをうまく活用できない
- リードや商談、取引責任者と連携して、社員のスケジュールを管理したい
- 自社で使ってるカレンダーとSalseforceカレンダーを連携したい
Salesforceの標準搭載されているカレンダー機能を活用して、社員のスケジュール管理の効率化を図りたいと考える担当者様は少なくないでしょう。
Salesforceのカレンダー機能は、1から行動を作成できる他、Salesforceに集約されたデータをもとにカレンダー表示項目を作成する機能があり、商談や顧客の状況に合わせたスケジュール作成をサポートしてくれます。
本記事では、そんなSalesforceのカレンダー機能の概要やメリット・デメリット、作成方法、共有方法などを解説していきます。Salesforceのカレンダー機能をより効果的に活用したいとお考えのご担当者様は、ぜひ参考にしてみてください。
参照:Salesforce(セールスフォース)とは?製品群や機能、メリット・デメリットを簡単に解説!
目次
Salesforce カレンダーとは
Salesforceのカレンダー機能とは、行動やToDoなどのスケジュールをカレンダー形式で管理・閲覧できる機能です。自分だけでなく他人のスケジュールも表示できるため、チームでのスケジュール管理や予定の重複などを防ぐための調整など、スケジュール管理作業を効率化できます。
Salesforce内に管理されている顧客や案件などのデータと紐づけることが可能で、業務の進捗をカレンダー機能を通して把握することも可能です。こちらでは、Salesforceのカレンダー機能で表示できる項目や公開カレンダーとリソースカレンダーの違いについて紹介していきます。
表示できる項目
Salesforceのカレンダー機能では、自分または他のカレンダーを作成する際に標準オブジェクトまたはカスタムオブジェクトからオブジェクトを選択して、そのオブジェクトに関連する項目に基づいたカレンダー項目を表示させることが可能です。
例えば、自分のカレンダー作成にてToDoオブジェクトを選択して、表示項目に「期日」を選択することで本日が期日のToDoを表示することができます。
日または週表示でカレンダー上に表示されるカレンダー項目は合計150個まで表示可能で、超える場合はアラートが出て他のカレンダーが表示されなくなるため注意が必要です。
公開カレンダーとリソースカレンダーの違い
Salesforceのカレンダー機能には個人カレンダーだけではなく、「公開カレンダー」と「リソースカレンダー」という機能が備わっています。この機能では、権限を設定したユーザー全体に設定したカレンダーを共有することが可能です。
公開カレンダーとリソースカレンダーには機能的な違いはなく、それぞれ推奨される使い道に違いがあります。Salesforce公式では、公開カレンダーは部署やプロジェクトのスケジュール管理に、リソースカレンダーは会議室やプロジェクターといったリソースの管理に使用するよう推奨されています。
公開カレンダーを活用することでグループやチームの予定を管理でき、リソースカレンダーを活用することで会議室や社用車、プロジェクターの空き状況を確認でき、ミーティング時のリソース活用を効率化してくれることがポイントです。
Salesforceカレンダーのメリット・デメリット
こちらでは、Salesforceのカレンダー機能のメリット・デメリットを解説していきます。
メリット
Salesforceのカレンダー機能のメリットとして以下の観点があげられます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
他のオブジェクトとの連携でスケジュールを管理できる
Salesforceのカレンダー機能では、取引先・取引先責任者・商談などのオブジェクトと連携することで、関連のスケジュールを管理できることがメリットです。
カレンダー機能では、カレンダー項目に設定したオブジェクトの項目を表示することができます。どこの取引先や商談か一目で分かるようにしつつ、クリックすればすぐに詳細ページに遷移ができ、業務効率化が可能です。
その他にも、部下のカレンダーを表示させることで上司が部下の進捗を把握したり、過去の契約締結までの一連の流れをカレンダー項目を通して確認し自信の営業活動に役立てたりと他オブジェクトとカレンダーを連携できることで業務のさまざまな場面で役立ちます。
他のオブジェクトとの連携によって、業務フローの短縮や確認時間の短縮が期待できるため、メリットといえるでしょう。
顧客向けの活動を分析できる
Salesforceのカレンダー機能では、多くのカレンダーが登録可能でカレンダー項目の表示や過去のやり取りの振り返りなどから顧客向けの活動を分析できることがメリットです。
カレンダー作成時に条件設定を成立した商談の行動のみを表示させることで、どんな行動をとって商談につなげたのか分析でき、商談スキルの標準化が期待できます。また、カレンダー項目として顧客名や金額などを表示できるため、管理しやすいです。
特定の条件でのみ表示させるカレンダーを活用することで、業務プロセスにおいてどのような行動が結果につながったのか理解でき、次のアクションに繋げられます。
そのため、Salesforceのカレンダー機能を使うことで顧客向けの活動分析ができることはメリットといえるのです。
自由にカスタマイズできる
Salesforceのカレンダー機能では、標準オブジェクトやカスタムオブジェクトを用いてさまざまなカレンダーを作成できます。また、自分のカレンダーは複数作成することができるため、目的に応じて自由にカスタマイズできることがメリットです。
商談に関する日程確認や有給などの勤怠管理などを行う際にカレンダーを使い分けることで、カレンダー項目を目的や用途別に色分けでき、予定の管理の効率化がはかれます。
また、Salesforceのフロー機能と組み合わせることで、予定を作成・修正した場合に自動的にカレンダーにも反映させる仕組みを独自に作成可能です。
自由にカレンダーをカスタマイズできるため、より効果的に予定管理を実現できます。
デメリット
Salesforceのカレンダー機能のデメリットとして、「関連先が異なる予定を複数作成することが難しい」ことがあげられます。
Salesforceのカレンダーでは、行動に対して関連先を設定可能です。関連先を設定することで予定からそれぞれの関連先の詳細に遷移でき、情報の確認作業の効率化が図れます。
ただ、標準の状態では行動1つ1つに関連先を設定する場合、すべて手作業で実施する必要があります。例えば、行動に顧客情報を紐づけたい場合は予定作成時に関連先項目として顧客を検索して紐づけるフローが必要です。
予定が少なければ大きな問題はありませんが、関連先を紐づけたい予定が複数ある場合は、上記作業を何度も繰り返さなくてはいけないため、作業時間がとられます。
フローなどでの対策なしの状態で、複数関連先ありの予定を作成する場合、業務プロセスが多くなってしまうためデメリットといえるでしょう。
新しいカレンダーを作成する方法
こちらでは、Salesforceのカレンダーで新しいカレンダーを作成する方法について解説していきます。
1.「私のカレンダー」右側の歯車マークから「新しいカレンダー」をクリック
2.表示させたいオブジェクトを選択
次に、表示させたいオブジェクトを選択します。この時、選択できるオブジェクトは標準またはカスタムオブジェクトから選べます。
3.開始用の項目・表示する項目名を設定し、保存
次に、カレンダー名と開始用の項目、表示する項目名を設定して保存をクリックしてください。これで新しいカレンダーが作成完了です。
終了用の項目を設定すると、カレンダー項目が開始用項目と終了用項目の日時間に設定されます。
また、「条件の適用」では選択したオブジェクトに関連するリストビューを設定することで、カレンダーに表示させる項目を抽出することが可能です。表示されるカレンダー項目が多いオブジェクトを表示させる場合は、活用することが推奨されます。
他の人のカレンダーを表示する方法
次に、他の人のカレンダーを表示する方法について、解説していきます。
1.右側の歯車マークから「他のカレンダー」→「カレンダー追加」をクリック
2.「カレンダー種別を選択」でカレンダーに表示させたい人を検索し、「追加」をクリック
「カレンダー種別を選択」でカレンダーに表示させたい人を検索して追加をクリックしてください。
この時に「公開&リソースカレンダー」を選択することで、共有されている公開カレンダーやリソースカレンダーが選択可能です。
カレンダーを他の人に共有する方法
次にカレンダーを他の人に共有する方法について解説していきます。
1.「私の行動」の横にある▼をクリック→「カレンダーを共有」をクリック
「私の行動」の横にある▼ボタン内に格納されている「カレンダーを共有」をクリックしてください。
私のカレンダーの中でも追加作成されたカレンダーは共有されないため注意しましょう。
2.「共有先」で共有する人を選択し、「アクセス」でアクセス権を選択
共有先で共有する人を選択し、アクセスで共有先のアクセス権を設定してください。
設定できるアクセス権は以下の通りです。
詳細を非表示 | 特定の時間にユーザーが対応可能かどうかを確認できますが、その他の情報は表示できません。 |
詳細の非表示、新規行動の追加 | [詳細を非表示] で設定された共有レベルに加えて、ユーザーは他のユーザーカレンダーに行動を挿入できます。 |
詳細の表示 | 他のユーザーカレンダーの行動に関する詳細情報を表示できます。 |
詳細の表示、新規行動の追加 | [詳細の表示] で設定された共有レベルに加えて、ユーザーは他のユーザーカレンダーに行動を挿入できます。 |
3.「アクセス権のあるユーザ」をクリックし、自分のカレンダーにアクセス権を持つユーザとアクセスレベルを確認→「共有」をクリック
「アクセス権のあるユーザー」を展開すると、自分を含むその時点でアクセス権のあるユーザーが表示されます。
こちらでは、すでに登録されているユーザーのアクセス権を編集することが可能です。編集・確認して問題がなければ「共有」をクリックしてください。
Salesforceカレンダーと連携できるアプリ
Salesforceのカレンダー機能は単体でもユーザーの行動の管理を効率化してくれますが、特定のアプリを連携することで更に効率よく管理することができます。
こちらでは、Salesforceのカレンダー機能と連携できるアプリについて、紹介していきます。
mitoco
参照:mitoco
mitocoは、株式会社テラスカイが提供するSalesforceプラットフォームを活用して構築されたアプリです。そのため、Salesforceとのシームレスな連携が可能で、情報の集約やSalesforceの定着化、活用をサポートしてくれます。
Salesforceを利用していないユーザーのスケジュールデータもSalesforceに連動可能なため、未導入の部署間での情報の分断を防ぐことが可能です。また、カレンダー機能だけでなくチャット機能やワークフロー機能などの情報伝達や一部の業務の自動化などにも役立つ機能が多く搭載されており、Salesforceを導入する際には同時に導入するか検討したいアプリの1つといえるでしょう。
rakumo for Salesforce
「rakumo for Salesforce」は、rakumo株式会社が開発・提供しているSalesforceと連携するためのクラウド拡張ツールです。
この拡張ツールでは、SalesforceカレンダーをUI/UX観点でリデザインして、営業活動の可視化をサポートする「rakumo ソーシャルスケジューラー」とGoogleカレンダーとのリアルタイム双方向同期を行う「rakumo Sync」の2製品が含まれます。
この2つの製品によって、部署間のシームレスな連携やGoogleカレンダーとの2重管理の解消、効果的な運用が期待できます。Salesforce用に開発されているツールのため、アプリ連携がしやすいことも強みといえるでしょう。
スケコン
参照:スケコン
スケコンは、株式会社TIME MACHINEが提供する日程調整&オンライン名刺交換サービスです。2023年1月からSalesforceとの連携を実施しており、Salesforceのカレンダー機能単体では難しい大人数での会議や社外メンバーを含んだ会議の日程調整をスムーズにしてくれます。
ツール内で日程調整フォームを作成し、URLを共有して空き時間を確認してもらうだけでシステムが自動的にベストな日程を抽出することがポイントです。また、1対1から多人数、社内、社外と幅広いシーンで利用できます。
よくある質問
最後に、Salesforceのカレンダー機能についてよくある質問を解説していきます。
カレンダーを色分けして管理したい
Salesforceのカレンダー機能では、私の行動以外の表示カレンダーの色が調整可能です。
色の設定方法は、各カレンダー右側の▼をクリックした際に展開されるパレット内の色を選択するか、「カスタム色を選択」をクリックした際により細かい色の設定や背景パターンなどを選択できます。
この時に設定した色設定は自分のカレンダー上でのみ反映されるため、自分が見やすいように自由にカスタマイズ可能です。
特定のレコードのみ表示させたい
カレンダーで特定のレコードのみ表示させたい場合は、特定のレコードのみを表示させるリストビューを作成後に、カレンダー作成・編集時に表示される「条件の適用」から作成したリストビューを選択することで、特定のレコードのみを表示させることができます。
Googleアカウントと連携したい
「Einstein 活動キャプチャアプリケーション」を活用することでGoogleカレンダーなどの外部アカウントとの連携が可能です。
このツールを活用する際に同期方向の設定ができ、双方向かSalesforceから外部カレンダーまたはその逆のパターンが設定されます。
同期方向が「双方向」または「Salesforceから外部カレンダー」の場合、外部カレンダーに連動された行動を外部カレンダー上で直接変更やキャンセルすると、Salesforceカレンダーに同期されない可能性があるため注意が必要です。そのため、Salesforceのカレンダー上で変更やキャンセルを行うことが推奨されています。
まとめ
本記事では、Salesforceのカレンダー機能に関する概要やメリット・デメリット、その設定方法や共有方法などについて解説してきました。
Salesforceのカレンダー機能は、Salesforce上に集約された情報から作成された行動やToDoなどの予定をカレンダー形式で管理・閲覧ができる機能です。顧客との商談予定や他の人の予定、チームの予定などを確認することもでき、スケジュール調整や管理業務の効率化が期待できます。
ただ、Salesforceのカレンダー機能を十分に活用し業務に定着化させるには、業務プロセスに合わせたカスタマイズが必要になってきます。ただ、フロー作成やアプリ連携などの方法が分からず上手くカスタマイズができないというケースも少なくないでしょう。
Salesforceのカレンダー機能を十分に活用するために、業務プロセスに合わせたカスタマイズを実施したいと思われるご担当者様は、ストラにお気軽にご相談ください。
Salesforceの導入や活用のお困りごとはプロにご相談ください
- Salesforceカレンダーをうまく活用できない
- リードや商談、取引責任者と連携して、社員のスケジュールを管理したい
- 自社で使ってるカレンダーとSalseforceカレンダーを連携したい
執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀
大学卒業後、株式会社TBI JAPANに入社。株式会社Paykeに取締役として出向し訪日旅行者向けモバイルアプリ及び製造小売り向けSaaSプロダクトの立ち上げを行う。
アクセンチュア株式会社では大手メディア・総合人材企業のセールス・マーケティング領域の戦略策定や業務改革、SFA・MAツール等の導入及び活用支援業務に従事。
株式会社Paykeに再入社し約10億円の資金調達を行いビジネスサイドを管掌した後、Strh株式会社を設立し代表取締役に就任。
▼保有資格
Salesforce認定アドミニストレーター
Salesforce認定Pardotスペシャリスト
Salesforce認定Pardotコンサルタント
Salesforce認定Sales Cloudコンサルタント