Salesforce リードの取引開始時のデータ処理やグローバル検索での表示方法などTipsをご紹介

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Salesforce リードの取引開始時のデータ処理やグローバル検索での表示方法などTipsをご紹介

この記事でわかること

  • 取引開始したリードの確認方法
  • リードの取引開始後のリードレコードに対するデータ処理
  • リードに関連するデータの取引開始後の取扱い

執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀

 

以前、Salesforceのリードの取引開始について基本的な考え方と、リード項目の取引先責任者・取引先・商談オブジェクトへのマッピング方法について詳しく解説いたしました。

リード項目のマッピングなどの基本については理解しているものの、実際の運用のなかで「取引開始した後のリードデータを確認したい」や「リードオブジェクトに記録していた”活動”データなどは取引開始後どのように処理されるのか?」といった、一歩踏み込んだ疑問をお持ちになった方も多いのではないでしょうか。

本記事では、リードの取引開始後に行われるデータ処理や、取引開始後のリードデータ確認方法など、Salesforceの活用を一歩進めるためのTipsをご紹介させていただきます。

改めて、「リードの取引開始」の基本について知りたい方は是非、「リードの取引開始とは?Salesforceリード項目の各オブジェクトへのマッピング方法を解説」をお読みになって、本記事を読むとより理解が深まるかと思います。

参照:リードの取引開始とは?Salesforceリード項目の各オブジェクトへのマッピング方法を解説

Salesforceにおけるリードの取引開始についておさらい

本題に入る前に改めて「リードの取引開始」の基本をおさらいしましょう。Salesforceでは、リードとして登録されている見込客から商談が発生した場合、リードレコードを取引先・取引先責任者・商談に転換するために「取引開始」という機能があります。

「取引開始」を行うにあたって、事前にリードレコードで保持している各カスタム項目を、取引先・取引先責任者・商談のどのオブジェクトレコードに引き継ぐかを設定することができます。

なお、標準項目については引き継がれる項目があらかじめ定義されています。引き継がれる標準項目は公式ヘルプページをご確認ください。

取引開始したリードの確認方法

ここからは取引開始を行ったリードを、Salesforceのどこから確認することができるかを紹介します。

レポートでの確認

取引開始を行ったリードはレポートから確認することができます。ホーム画面からレポート>新規レポート>レポートタイプ選択画面が立ち上がるので>リード>取引開始済みリード情報が関連するリードを選択します。

レポートでの確認1

そしてレポートを作成すると「取引開始」されたリードの一覧が表示され、このレポートから取引開始リードを確認することができます。

レポートでの確認2

グローバル検索での確認

リードの取引を開始したら元に戻すことはできません。レポート以外の方法で取引を開始したリードを確認する方法として、グローバル検索から確認する方法があります。

Salesforceのホーム画面からグローバル検索に検索したリード名を入力すると、検索結果として取引開始したリードが表示されます。ただし、「取引開始済みのリードの表示および編集」権限のないユーザーは、検索しても検索結果に取引開始したリードは表示されませんので、注意しましょう。

参照:Salesforceのグローバル検索とは?対象項目がヒットしない場合の対応についても解説

「取引開始済みのリードの表示および編集」権限の設定方法

では取引開始したリードを表示するために必要な権限である、「取引開始済みのリードの表示および編集」権限の設定方法をご紹介します。

権限はプロファイルに対して設定することが可能です。設定>プロファイルを選択>システム管理者権限>「取引開始済みのリードの表示および編集」のチェックマークを入れることで権限の付与を行うことができます。

「取引開始済みのリードの表示および編集」のチェックマークを入れる

リード取引開始時のデータ処理

リードレコードの取引開始の際に、取引先・取引先責任者・商談の各オブジェクトに対して、新規レコードを作成するか既存レコードに紐づける設定を行うことができます。この処理が行われる際に、裏側のデータはどのような処理が行われるのかを解説します。

リードに対して取引が開始される際に以下の処理が行われます。

リード取引開始時のデータ処理

■各オブジェクトレコードを新規作成する場合

①IsConvertedがTRUEに更新

②転換後の取引先レコードIDがConvertedAccountIdに挿入

③転換後の取引先責任者レコードIDがConvertedContactIdに挿入

④転換後の商談レコードIDがConvertedOppotyunityIdに挿入

■各オブジェクトレコードに紐づける場合

①IsConvertedがTRUEに更新

②紐づけ先の取引先レコードIDがConvertedAccountIdに挿入

③紐づけ先の取引先責任者レコードIDがConvertedContactIdに挿入

④紐づけ先の商談レコードIDがConvertedOppotyunityIdに挿入

これら各レコードのIDが取引開始後のリードレコードとのキー項目として紐づく形となります。

Salesforceにおけるリードの取引開始時の各種処理

ここからはリードの取引開始に伴って処理される様々なデータ挙動についてご紹介します。

リード取引開始後の「活動」の扱い

リードレコードに対して活動を記録しているケースはよくあると思います。これらの活動レコードはリードの取引開始後どのように扱われるのでしょうか。

結論、活動レコードはリードの取引開始後、取引先・取引先責任者・商談のすべてに引き継がれます。活動予定・活動履歴ともに各オブジェクトに引き継がれ、リードに添付されているファイルについても取引先・取引先責任者・商談のすべてに引き継がれます。

リード取引開始後の「活動」の扱い

リードにレコードタイプを設定している場合の取引開始時の処理

リードにレコードタイプを設定していた場合、リードの取引開始を行うユーザーのデフォルトレコードタイプが新たに作成されるレコードに割り当てられます。

取引先の場合、全体のデフォルトレコードタイプの他に法人取引先と個人取引先のサブデフォルトレコードタイプを設定できますが、リードの取引開始においては全体のデフォルトレコードタイプが使用され、サブデフォルトレコードタイプは使用することができません。

リードに紐づいているキャンペーンの取引開始時の処理

リードに紐づいているキャンペーンは、リードの取引開始を行うと既存の取引先責任者と一致する可能性があり、両方のレコードが同じキャンペーンに紐づいている場合、キャンペーンメンバーの状況はキャンペーンのライフサイクルでどちらのレコードが先に進んでいるかによって決定します。

例えばリードメンバーの状況が「送信済み」であり、取引先責任者メンバーの状況が「レスポンスあり」の場合、「レスポンスあり」の値が、転換後の取引先責任者に適用されます。

まとめ

ここまでリードの取引開始後のリードレコードの確認方法やデータ処理について紹介させていただきました。

細かな仕様ではありますが、「リードの取引開始」は利用する頻度の高い機能であり、弊社の実際の支援現場でも運用のなかでも、取引開始に伴ってリード及び関連データがどのように扱われるのかはよくお問い合わせいただく内容ですので、是非実際の運用に活用してみてください。

ストラではSalesforceの設計・導入はもちろん、活用のご支援まで一貫して実績を持ったコンサルタントがご支援いたします。

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執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀

大学卒業後、株式会社TBI JAPANに入社。株式会社Paykeに取締役として出向し訪日旅行者向けモバイルアプリ及び製造小売り向けSaaSプロダクトの立ち上げを行う。
アクセンチュア株式会社では大手メディア・総合人材企業のセールス・マーケティング領域の戦略策定や業務改革、SFA・MAツール等の導入及び活用支援業務に従事。
株式会社Paykeに再入社し約10億円の資金調達を行いビジネスサイドを管掌した後、Strh株式会社を設立し代表取締役に就任。

▼保有資格
Salesforce認定アドミニストレーター
Salesforce認定Pardotスペシャリスト
Salesforce認定Pardotコンサルタント
Salesforce認定Sales Cloudコンサルタント

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