Salesforceの売上予測とは?設定方法や注意点など使い方を徹底解説

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Salesforceの売上予測とは?設定方法や注意点など使い方を徹底解説

この記事でわかること

  • Salesforceの売上予測とは何か?構成する要素について
  • Salesforceの売上予測を活用するメリット
  • Salesforce売上予測の設定方法
  • Salesforce売上予測を活用する際の注意点

執筆者 取締役 / CTO 内山文裕

Salesforceの導入や活用のお困りごとはプロにご相談ください

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企業にとって、売上予算・実績の管理や売上見込みを立てて達成・未達成要因の振り返りをすることは事業の成功を左右する重要な活動の一つです。

その中でも、将来の収益を見据えるためには、営業活動の現状を把握し、様々な要素を踏まえた俯瞰的な分析が必要です。

しかし、多くの企業では、売上予測に必要なデータが分散または不足していたり、経験や勘など属人的な判断に依存してしまっているという課題もあり、売上予測の精度を高めることが難しいというご相談もいただきます。

そこでぜひ活用いただきたいのが、Salesforceの「売上予測」機能です。

Salesforceの売上予測では、リアルタイムで更新されるデータを基に、組織全体の予測を効率的かつ正確に管理することが可能です。

さらに、商談状況や売上分類に基づいた階層的な分析が可能であり、営業チームの活動を最適化し、経営層の迅速な意思決定をサポートします。

本記事では、Salesforceの売上予測機能の基本的な概要から、具体的な活用メリットや設定方法、注意点について詳しく解説していきます。

売上予測の精度を向上させたい、または営業活動の効率化を目指したいとお考えのご担当者様は、ぜひ本記事を参考に、Salesforceを活用した売上予測の改善に取り組んでみてください。

Salesforceの基本的な内容について改めて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

参照:Salesforce(セールスフォース)とは?製品群や機能、メリット・デメリットを簡単に解説!

Salesforceの売上予測とは?

まずは、Salesforceの売上予測とはどのようなものか、概要について解説します。

Salesforceの売上予測とは、正式名称を「コラボレーション売上予測」と言い、営業活動の成果を可視化し、将来の売上を予測するためのSalesforceの標準機能です。

売上予測を活用することで、主に営業部門が目標に向けた進捗を追跡し、データに基づいた意思決定を行うための環境を構築することができます。

売上予測は、Salesforceに蓄積された商談データを基にして構成されています。

そのため、営業チームやマネージャーが現在の状況を把握し、どの商談が達成可能でどれが進行中かを明確にすることで、チームのパフォーマンス向上に貢献し、売上目標の達成をサポートします。

また、Salesforceの売上予測はリアルタイムで更新されるため、営業状況の変化にも柔軟に対応可能です。

これにより、個々の営業担当者から組織全体に至るまで、予測精度を高めながら売上を最大化するための戦略を構築し、さらに過去の実績や現在の商談状況に基づくデータ分析により、達成可能な目標を現実的に設定することが可能です。

Salesforceの売上予測を活用することは、営業活動を効率的に管理し、事業全体の成長を促進することにつながります。

Salesforceの売上予測を構成する要素

次に、Salesforceの売上予測を活用する上で、予測の元となる要素について見ていきましょう。

売上予測精度を高め、効果的に活用していくためにも、ぜひ何を根拠とした予測なのかは把握しておいてください。

本記事では、次の3つの要素について解説をします。

  • 売上予測分類
  • 売上予測種別
  • 売上予測階層

売上予測分類

Salesforceの売上予測では、営業チームが抱える商談のフェーズを4つの予測分類に割り当て、売上予測金額を算出します。

4つの分類は以下の通りです。

  • パイプライン
  • 最善達成予測
  • 達成予測
  • 完了

また、4つの分類と各商談フェーズはデフォルトでは以下のように対応しています。

商談フェーズ成約確度売上予測分類
コンタクト10%パイプライン
評価10%パイプライン
ニーズの把握20%パイプライン
価格の提示50%パイプライン
ID決定者60%パイプライン
認識分析70%最善達成予測
提案書/見積書の作成75%最善達成予測
最終交渉90%達成予測
商談成立100%完了
商談不成立10%売上予測に含まない

4つの売上予測分類について詳細を見ていきましょう

パイプライン(Pipeline)

パイプライン

「パイプライン(Pipeline)」は、現在進行中で、まだ確定していない商談を含む売上予測の分類です。

この分類は、営業チームが今後クローズに向けて取り組む必要がある案件全体の進捗を示しており、売上予想金額や獲得見込み時期など営業活動の健全性や次のアクションを計画する際に重要な指標となります。

商談フェーズに関わらず全ての商談を見込んでいるため、各営業担当のどの案件がどの程度目標達成に貢献するかを定量的に評価することができます。

特に、大規模な商談や高い受注確率を持つ案件にフォーカスすることで、営業チームのリソースを効率的に配分することにつながります。

また、組織連携においてもパイプラインが十分な金額に達していない場合、リードの獲得など営業活動以前のプロセスに課題がないかといった示唆を与えてくれます。

「パイプライン(Pipeline)」を適切に管理することで、目標達成の可能性を高めるだけでなく、営業活動の効果を最大化するための基盤を構築することが可能です。

最善達成予測(Best Case)

最善達成予測

「最善達成予測(Best Case)」は、現在進行中の商談の中で、営業チーム全体で最大限のポテンシャルを発揮した場合に達成可能な売上を示します。

最善達成予測に含まれる商談は、顧客との交渉が進んでいるが、予算の確保や内部承認がまだ完了していないなど、必ずしも確実にクローズするとは限らないものの、一定の可能性が見込まれるものです。

このデータは、営業部門が楽観的な視点を持ちながらも、リスクを見極めるための材料として役立ちます。

例えば、最善達成予測が目標に対して不足している場合、営業活動の見直しや新規商談の獲得が急務であることを示唆します。

また、最善達成予測を上手く活用することで、チーム全体の営業努力を最大化するためのモチベーションを維持することにもつながります。

「最善達成予測(Best Case)」は、目標達成に向けたポテンシャルを評価し、営業活動のリスクとチャンスをバランスよく管理するために有益な指標です。

達成予測(Commit)

達成予測

「達成予測(Commit)」は、営業チームが確実に達成可能と判断した商談を指します。

この分類は、売上予測の中で最も現実的な予測値を示し、営業部門が目標を達成できるかどうか判断する上での信頼できる指標となります。

達成予測に分類される商談は、顧客との合意がほぼ確実であるか、商談の進捗が最終段階にある場合が多いです。

そのため、営業マネージャーや経営陣は、このデータを基に目標達成に向けた進捗状況を確認し、必要なリソースを効果的に配分することが可能です。

また、達成予測のデータは、営業パイプライン全体の健全性を評価する際にも役立ちます。

例えば、達成予測が目標金額に対して十分でない場合は、商談の優先順位を見直したり、早急に新たなリードを獲得する戦略を立てたりする必要があるでしょう。

「達成予測(Commit)」の分類を正確に運用することで、売上目標達成に向けた計画がより現実的になり、組織全体での営業戦略の共有がスムーズに行えるようになります。

完了(Closed)

完了のみ

「完了(Closed)」は、Salesforceの売上予測において、すでに取引が成立した商談を指します。

この分類は、実績としてのデータを明確にする役割を果たし、営業活動の結果を振り返る際に重要です。

例えば、営業チームやマネージャーにとっては、完了した商談のデータを確認することで、現在の進捗が目標に対してどの程度達成されているのかを把握することができます。

さらに、成功した商談では何が有効だったのか、失注した場合にはどの部分が改善できるのかを分析することで、次回の商談に活かすことも可能です。

特に四半期や年度の締め時期など中長期の目標を追う際には、完了した商談数や売上金額は、目標達成状況を評価する上で欠かせない要素となります。

「完了(Closed)」の分類は、実績データを整理し、営業チーム全体のパフォーマンスを客観的に評価するための基本となる重要な指標です。

売上予測種別

次に、売上予測種別について見ていきましょう。

Salesforceの売上予測では、売上予測の”種別”を設定し、種別ごとに対象データや基準となる値、範囲となる日付を設定して予測を算出することが可能です。

そのため、売上予測種別を活用することで、売上予測を評価する役職・部署や事業活動の時期の違いに応じて、適切な切り口での売上予測を確認することができます。

売上予測種別には以下の様な種類があります。

オブジェクト基準グループ日付種別階層
商談・金額 (収益)
・数量
・カスタム通貨 (収益) または数値 (数量)
・カスタム選択リスト・完了予定日
・カスタム日付
・テリトリー
・ユーザーロール
商談商品・金額 (収益)
・数量
・カスタム通貨 (収益) または数値 (数量)
・カスタム選択リスト
・商品ファミリー
・完了予定日
・カスタム日付
・商品提供日
・テリトリー
・ユーザーロール
商談分割・金額
・カスタム通貨 (収益)
・完了予定日
・カスタム日付
・テリトリー
・ユーザーロール
商談商品分割・金額
・カスタム通貨 (収益)
・商品ファミリー・完了予定日
・カスタム日付
・ユーザーロール
品目スケジュール・収益
・数量
・カスタム通貨 (収益) または数値 (数量)
・商品ファミリー・スケジュール日・テリトリー
・ユーザーロール

※売上予測種別は一度に最大 4 つまで使用でき、ユーザーは売上予測ページで有効な売上予測種別を切り替えることができます。

Salesforceでは、これらの種別を組み合わせることで、営業チームや経営陣がより多角的にビジネスの進捗を把握し、戦略的な意思決定を行えるようにサポートします。

売上予測階層

Salesforceの売上予測における「売上予測階層」は、企業内の売上予測データを効率的に積み上げ集計し、組織的な管理を可能にする仕組みです。

ユーザーロール階層またはテリトリー階層に基づく設定が可能であり、売上予測データをどのように集計し、誰が閲覧・調整できるかを定義します。

これにより、適切な権限を持つユーザーが必要な売上予測にアクセスでき、より正確なデータに基づいた意思決定が可能になります。

ロールベースの売上予測

ロールベースの売上予測では、ユーザーロール階層を設定し、売上予測マネージャーをロール階層の最上位に配置することで、その下に部下のデータが積み上げられます。

各営業マネージャーが売上予測マネージャーとして適切に指定されているか、確認することが重要です。

ユーザーのロールについては以下の記事も参考にしてください。

参照:Salesforceのロールとは?設定方法やプロファイルとの違いについて詳しく解説

テリトリー売上予測

テリトリー売上予測では、営業チームやメンバーのテリトリーごとに売上予測を集計します。

この場合、各テリトリーに売上予測マネージャーを割り当てることで、積み上げ集計されたデータを確認可能です。

Salesforceの売上予測の活用メリット

売上予測を活用するメリット

続いて、Salesfroceの売上予測を活用することのメリットについて解説します。

売上予測の機能を活用するためには、組織におけるSalesforceの正しい運用が必要な一方、使いこなすことで組織の売上を最大化するための大きな武器となります。

売上予測を活用するメリットを踏まえて、ぜひ自社での活用を検討してみてください。

売上予測の一元管理

Salesforceの売上予測を活用するメリットの一つは、売上予測の一元管理が可能になる点です。

多くの企業では、スプレッドシートや複数のツールを使い分けることで売上予測を行っていますが、この方法では情報が分散し、正確性や効率性に欠けることがあります。

その点、Salesforceでは蓄積されているすべての商談データを基に、リアルタイムで売上予測を算出し、営業担当者から経営層まで、すべての関係者が同じデータを参照しながら意思決定を行うことが可能です。

また、部門や地域をまたがる大規模な組織においても、統一されたフォーマットで売上予測を管理できるため、漏れや重複を防ぎつつ、達成すべき目標に対する透明性を高めることができます。

さらに、Salesforceではダッシュボードやレポート機能を活用することで、予測データを視覚化できるため、誰もがわかりやすく目標や現状の把握をすることを可能にします。

一元管理により、組織全体の情報の整合性を確保しつつ、戦略的な営業活動を推進するための基盤を構築できるのが大きなメリットです。

データに基づく精度の高い予測

また、Salesforceの売上予測機能は、データドリブンな意思決定を支援します。

営業チームが過去のデータや現在の商談状況を基に予測を行うことで、感覚や経験といった属人的なものに頼る従来の予測手法に比べて、遥かに精度の高い予測が可能です。

特に、商談の受注確度や金額、進捗状況といった詳細なデータを統合することで、確実性の高い予測値を生成します。

また、Salesforce EinsteinのようなAI機能を組み合わせれば、過去のトレンドなどを基により正確な売上予測が可能になります。

結果的には、営業チームや経営層はSalesforceの売上予測を参考に的確な判断に基づいたリソース配分や戦略策定を行うことができ、無駄なコストや時間の削減の他、目標達成への適切なアプローチができます。

目標達成に向けた意思決定の迅速化

Salesforceの売上予測機能は、迅速な意思決定を支援するための強力な機能です。

営業チームや経営層がリアルタイムで予測データを共有できるため、状況変化への対応が迅速かつ的確に行えます。

例えば、売上予測が目標に達しそうにない場合、営業チームはすぐに新たなリードの獲得や既存の商談の優先順位を見直すことができます。

逆に、予測が目標を上回る場合には、追加リソースを必要とするエリアを特定し、成長をさらに加速させる戦略を迅速に計画することが可能です。

変化の激しいビジネス環境において、Salesforceの売上予測を活用することで、経営陣は意思決定に必要な情報を即座に取得し、組織全体の方向性を素早く調整することにつながります。

Salesforceの売上予測の設定・活用方法

それでは、実際にSalesforceの売上予測を活用するための設定方法について見ていきましょう。

本記事では以下の3つのステップに分けて解説します。

  • 売上予測の有効化
  • 売上予測の設定
  • 売上予測の調整

ぜひ本記事の手順を参考に、自社のSalesforce環境でも設定をしてみてください。

売上予測の有効化

1.Salesforceの「設定(右上の歯車アイコンから選択)」をクリック

1.Salesforceの「設定(右上の歯車アイコンから選択)」をクリック

2.左側にある「クイック検索」ボックスに「売上予測」と入力し、表示される「売上予測の設定」 を選択

2.左側にある「クイック検索」ボックスに「売上予測」と入力し、表示される「売上予測の設定」 を選択

3.「売上予測を有効化」欄にある「有効」をチェック

3.「売上予測を有効化」欄にある「有効」をチェック

4.売上予測の期間を定めるため、「デフォルトの日付範囲を選択」にある「編集」をクリック

4.売上予測の期間を定めるため、「デフォルトの日付範囲を選択」にある「編集」をクリック

5.売上予測で表示対象としたい日付範囲を設定して、「保存」をクリック

5.売上予測で表示対象としたい日付範囲を設定して、「保存」をクリック

6.売上予測ページに目標を表示するため、「目標を表示」の「編集」をクリック

6.売上予測ページに目標を表示するため、「目標を表示」の「編集」をクリック

7.「目標を表示」にチェックを入れ、「保存」をクリックして完了

7.「目標を表示」にチェックを入れ、「保存」をクリックして完了

売上予測の設定

ここでは、売上予測分類の設定を行います。

1.Salesforceの「設定(右上の歯車アイコンから選択)」をクリック

1.Salesforceの「設定(右上の歯車アイコンから選択)」をクリック

2.左上タブにある「オブジェクトマネージャー」 をクリック

2.左上タブにある「オブジェクトマネージャー」 をクリック

3.「オブジェクトマネージャー」のクイック検索ボックスに「商談」と入力し、表示される「商談」を選択

3.「オブジェクトマネージャー」のクイック検索ボックスに「商談」と入力し、表示される「商談」を選択

4.商談オブジェクトページ左側の「項目とリレーション」を選択し、「売上予測分類」をクリック

4.商談オブジェクトページ左側の「項目とリレーション」を選択し、「売上予測分類」をクリック

5.自社の商談プロセスに沿って、分類名を変更したい任意の売上予測分類を選択

5.自社の商談プロセスに沿って、分類名を変更したい任意の売上予測分類を選択

6.任意の「表示ラベル」および「API参照名」を入力し、「保存」をクリック

6.任意の「表示ラベル」および「API参照名」を入力し、「保存」をクリック

7.「項目とリレーション」ページに戻り、「フェーズ」を選択

7.「項目とリレーション」ページに戻り、「フェーズ」を選択

8.売上予測分類の紐づけを変更したい商談フェーズの「編集」をクリック

8.売上予測分類の紐づけを変更したい商談フェーズの「編集」をクリック

9.選択したフェーズの「種別(進行中 or 成立 or 不成立)」や任意の成約「確度」、紐づけたい「売上予測分類」を設定し、「保存」をクリックして完了

※売上予測分類の紐づけを変更したいその他の商談フェーズに対しても同様の操作を行ってください。

9.選択したフェーズの「種別(進行中 or 成立 or 不成立)」や任意の成約「確度」、紐づけたい「売上予測分類」を設定し、「保存」をクリックして完了

売上予測の調整

最後に、営業マネージャーなどに対して、売上予測の任意の調整を行うための権限を付与する手順を解説します。

1.Salesforceの「設定(右上の歯車アイコンから選択)」をクリック

1.Salesforceの「設定(右上の歯車アイコンから選択)」をクリック

2.左側にある「クイック検索」ボックスに「ユーザー」と入力し、表示される「ユーザー」 を選択

2.左側にある「クイック検索」ボックスに「ユーザー」と入力し、表示される「ユーザー」 を選択

3.売上予測の調整権限を与えたい任意のユーザーを選択

3.売上予測の調整権限を与えたい任意のユーザーを選択

4.ページ上部にある「編集」をクリックし、「売上予測許可」にチェックを入れ、「保存」をクリック

4.ページ上部にある「編集」をクリックし、「売上予測許可」にチェックを入れ、「保存」をクリック

5.売上予測許可にチェックを入れたユーザーに割り当てられたプロファイルをクリックし、編集ページへ遷移

5.売上予測許可にチェックを入れたユーザーに割り当てられたプロファイルをクリックし、編集ページへ遷移

6.ページ上部の「編集」をクリック後、「一般ユーザー権限」欄にある「売上予測の上書き」にチェックを入れ、「保存」をして完了

6.ページ上部の「編集」をクリック後、「一般ユーザー権限」欄にある「売上予測の上書き」にチェックを入れ、「保存」をして完了

Salesforceの売上予測を活用する際の注意点

売上予測を活用する際の注意点

最後に、Salesforceの売上予測を活用する際の注意点について解説します。

売上予測の機能は、注意点を含めて正しい理解をして運用を行わないと誤った売上予測データを基に意思決定が行われてしまうため、自社で活用を行う際の参考にしてください。

Salesforceへ入力するデータの正確性

Salesforceの売上予測を活用するためにまず重要なのが、入力データの品質です。

予測の精度は商談データの正確性に大きく依存するため、不正確なデータや入力ミスがあると、信頼性の低い誤った予測結果につながります。

そのため、営業チーム全体でSalesforceへデータを入力する際のガイドラインを徹底し、定期的にデータをクリーニングすることが重要です。

売上予測の対象となる範囲の設定

更に正確な売上予測を算出するためには、売上予測分類やロール階層・テリトリー構造を正しく設定することも重要です。

特に大規模な組織では、営業階層やチームごとの予測データが正しく集計されているか、定期的なメンテナンスを行う必要があります。

設定が不十分な場合、全体の売上予測に歪みが生じ、意思決定に悪影響を及ぼす可能性があります。

売上予測マネージャーの変更

会社の組織変更やロールの変更・更新を行う際には、売上予測階層も併せて最新の状態に保つようにしましょう。

Salesforceの売上予測マネージャーが無効化または削除された場合、売上予測のデータが正常に集計されなくなる恐れがあります。

また、各種設定の変更に伴い、関連する既存の設定が削除される場合もあるため、売上予測マネージャー等の変更時には、その後の売上予測の数値が正しく表示されているか留意してください。

まとめ

本記事では、Salesforceの売上予測について、基本的な概念の他、重要キーワードや活用メリット、具体的な設定方法について解説をしてきました。

Salesforceの売上予測を自社で設定するイメージはお持ちいただけたでしょうか?

Salesforce売上予測の活用は、自社の効率的な営業活動を支え、売上目標の達成や業績の向上を図るための重要なアクションです。

さらに本記事を参考に、自社のSalesforce環境において、Salesforceの売上予測を活用するためにどのような商談プロセスが最適か、どのような基準で売上目標を追うのが重要か、見直すきっかけになれば幸いです。

また、自社のSalesforce環境の運用を見直す際に、自社の営業・業務フローに沿って一貫性のあるデータ管理やシステム運用にはどのような方法があるのか、具体的な方法やアドバイスについてご興味・ご関心がある方は、ぜひ弊社ストラへお問い合わせくださいませ。

ストラではSalesforceの各種機能や設定、運用フローが、お客様の目指すデータ活用のために有効に機能しているのか、お客様の業務フローにマッチしているのか、お客様の理想や現状を把握した上で、適切なSalesforceの環境設定や運用をご支援いたします。

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執筆者 取締役 / CTO 内山文裕

青山学院大学卒業後、株式会社ユニバーサルコムピューターシステムに入社。
大手商社のB2B向けECサイトの構築にて会員登録、見積・注文機能、帳票出力などECにおける主要機能のフロント画面・バックエンドの開発に従事。 その後アクセンチュア株式会社に入社。デジタルコンサルタントとしてWebフロントエンド・モバイルアプリの開発やアーキ構築を主に、アパレル・メディア・小売など業界横断的にシステム開発を支援。また、ビッグデータを活用したマーケティング施策の策定やMAツールの導入・運用支援にも従事。
2022年2月にStrh株式会社の取締役CTOに就任。デジタルプロダクト開発の支援やMAツール導入・運用支援を行っている。

▼保有資格
Salesforce認定アドミニストレーター
Salesforce認定Java Scriptデベロッパー

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