ホワイトペーパーとは?効果やメリット、作り方までまとめて解説【事例付き】

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ホワイトペーパーとは?効果やメリット、作り方までまとめて解説【事例付き】

この記事でわかること

  • ホワイトペーパーの概要
  • ホワイトペーパーと他資料との違い
  • ホワイトペーパーの効果
  • ホワイトペーパーの種類と活用方法
  • ホワイトペーパーの作成手順とポイント

執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀

BtoBマーケティングにおいて重要なコンテンツのひとつであるホワイトペーパー。BtoBマーケティングに携わる方ならよく耳にする言葉だと思いますが、どのように企画を行い作成を行うのか、どのようなホワイトペーパーを作成したらよいか分からないご担当者も多いと思います。

そこでこの記事ではホワイトペーパーの概要や営業資料との違いを踏まえつつ、効果やメリット、作成の手順までまとめて解説していきます。事例や成功のポイント、代替となるコンテンツまで併せてご紹介していますので、ぜひ最後までご確認ください。

また、コンテンツマーケティングについて幅広く知りたい方は、こちらの記事も是非ご参考ください。

目次

1.ホワイトペーパーとは

まずはホワイトペーパーの概要や営業資料との違いなどについてご紹介します。

ホワイトペーパーの概要

ホワイトペーパーとは、自社製品・サービスに関連して、顧客に役立つ情報を提供する資料のことです。

多くの場合、Webサイトのダウンロードコンテンツとして活用されています。省庁などの行政機関が発行する「白書」を語源としており、白書と同じように確たる裏付けや定量的な情報に基づいた資料を、ビジネスシーンにおいてもホワイトペーパーと呼ぶようになったのです。

ブログ記事などよりも基本的にボリュームが多く、文章中心の報告書的な体裁を取ることから、BtoB向けのコンテンツと言えるでしょう。

ホワイトペーパーと営業資料・カタログの違い

顧客向けの資料としては営業資料やカタログなども挙げられますが、ホワイトペーパーとは本質的に異なるものと言えます。

営業資料はその名のとおり、主に営業担当者が顧客との商談時に用いる資料を指し、企業側の製品・サービス紹介に軸を置いた資料です。また、カタログも自社で取り扱っている製品を紹介することに力点を置いた資料となります。

対してホワイトペーパーは顧客の抱えている課題に軸を置いて、解決に繋がる情報などを提供します。製品・サービスの紹介は最小限に留め、あくまで顧客に役立つ情報の提供を目的としているという点で、大きな違いがあると言えるでしょう。

ホワイトペーパーの効果

ホワイトペーパーの効果

それではホワイトペーパーを提供することで、企業はどのような効果を得られるのでしょうか。

効果①:見込み顧客の獲得

ホワイトペーパーをWebサイトに掲載し、氏名やアドレスを入力してもらうことでダウンロードできるようにしておけば、見込み顧客に関する情報を得ることができます。ホワイトペーパーをダウンロードする見込み顧客は、課題が明確化しており、購買意欲も高めやすいことから、質の高い見込み顧客の獲得に繋げられると言えるでしょう。

参照:リードジェネレーションとは?意味やフロー、具体的な手法まで詳しく解説

効果②:見込み顧客の育成

ホワイトペーパーを提供することによって、顧客の課題解決に向けた意欲を高めることができます。ホワイトペーパーは他のコンテンツよりも深い内容が記載されており、調査データなども踏まえた信憑性のある情報として訴求できるため、顧客育成効果も高いのです。

参照:リードナーチャリングとは?意味やメリット、進め方と手法までプロが徹底解説

効果③:顧客との関係構築

ホワイトペーパーは、見込み顧客の獲得や育成だけでなく、自社の専門性をアピールするツールでもあります。良質なホワイトペーパーを提供し続けることで、見込み顧客からの信頼が得られ、良好な関係構築に繋げることができるでしょう。

効果④:顧客満足度の向上

ホワイトペーパーの提供を通じて、顧客の満足度向上にも繋げられます。顧客が必要とする情報を先回りしてホワイトペーパーとして提供しておくことで、顧客の情報ニーズを満たすことができ、結果として満足度や顧客ロイヤルティ(企業に対する愛着度)などを高めることができるのです。

ホワイトペーパーの種類

ホワイトペーパーと一口に言っても様々な形態を取ります。主な種類としては以下のようなものが挙げられるでしょう。

ホワイトペーパーの種類概要
課題解決型顧客の課題解決を主軸とし、解決方法の提示に加え、自社製品・サービスの紹介を行う
事例紹介型顧客課題に関係するテーマについて、自社製品・サービスの導入事例などを紹介する
製品・サービス比較自社製品・サービスと競合製品・サービスについて、様々な点を比較した情報を提供する
レポート業界動向や市場調査、トレンドや新技術といった内容に関する情報をまとめて提供する
ノウハウ提供資料「○○の方法」といったように、顧客課題に関連したノウハウを提供する
セルフチェックシート・テンプレート自社の課題や状況をセルフチェックするための資料や、業務に役立つテンプレートなどを提供する

他にもカタログをホワイトペーパーとして提供している企業もありますが、先述のとおり一般的なカタログはホワイトペーパーに該当しません。

2.ホワイトペーパーの活用方法

次にホワイトペーパーの活用方法について、確認していきましょう。

活用方法①:Webサイトへの掲載

ホワイトペーパーの活用方法としてまず挙げられるのは、Webサイトへの掲載です。制作したホワイトペーパーをWebサイトに掲載し、ダウンロードコンテンツとして提供することになります。

ダウンロードページへの導線などを手配する必要があるものの、上手くダウンロードページへと導くことができれば、見込み顧客の獲得に繋げられるでしょう。ホワイトペーパーの活用方法として、最もオーソドックスな方法と言えます。

活用方法②:SNS広告としての利用

続いてご紹介する活用方法は、SNS広告としての利用です。SNS広告でホワイトペーパーへの案内を行い、広告からのダウンロードページ流入を図ります。

SNS運用をしているとネタを考える手間が生じますが、良質なホワイトペーパーを制作できれば、SNS発信用のコンテンツとして利用できるのです。SNS広告で発信する場合は、読んでみたいと思われるようにサムネイルなどを工夫し、適切にターゲットを絞った上で展開するとよいでしょう。

活用方法③:営業資料としての活用

次にご紹介するのは営業資料として活用するという方法です。ホワイトペーパーは営業資料と異なるとお話しましたが、営業資料として使えないというわけではありません。むしろ通常の営業資料よりも顧客目線で情報を整理しているため、顧客に対する訴求力も高いと言えるでしょう。

そのため顧客との商談や展示会、セミナーといったシーンにおいて、営業ツールとして活用することもできるのです。

活用方法④:メルマガ配布

最後にご紹介するのは、メルマガによる配布です。

メルマガでホワイトペーパーを案内し、ダウンロードページのURLを記載することで、ホワイトペーパーの認知を獲得しながら、ダウンロードまで一気に繋げることができます。

メルマガによって配布する場合は、HTMLメールでホワイトペーパーのサムネイルなどを掲載しつつ、資料を読むことで得られる価値などを分かりやすく記載することで、ダウンロードを促進する必要があるでしょう。

3.ホワイトペーパーの事例

ここでホワイトペーパーについて、よりイメージを強めてもらうために事例をご紹介します。

事例①:freee株式会社

最初にご紹介するのは、freee株式会社です。

引用:内部統制3点セット – フローチャートテンプレート – クラウドFRP freee

freeeは会計や労務管理といった業務を効率化させるツールを提供しており、自社製品に関したホワイトペーパーをWebサイトに掲載しています。

上記画像では内部統制に課題を抱えている企業向けに、内部統制文書のテンプレートを提供することで、見込み顧客の獲得に繋げていると言えるでしょう。ダウンロードのための情報入力として、解決したい課題について問う項目を設けることで、アドレスなどの連絡先だけでなく、ニーズに関する情報も集められるようになっています。

事例②:ナイル株式会社

次にご紹介するのは、ナイル株式会社です。

引用:ナイル流・コンテンツマーケティング資料 ダウンロード ナイルのコンテンツ相談室

ナイルはWebマーケティングコンサルティングを提供する企業であり、マーケティングに関するお役立ち情報をブログやホワイトペーパーの形で提供しています。

上記の例ではコンテンツマーケティングにおける重要なポイントを伝えるノウハウ資料を提供し、見込み顧客の獲得に繋げています。ダウンロードに必要な入力情報を最低限に抑えつつ、サンプルスライドも掲載することで、ダウンロードしやすい環境を作っている点も見逃せません。

事例③:株式会社ルーシー

最後にご紹介するのは株式会社ルーシーです。

引用:バズ部が運営する月間20万PV超サイト11の生データ集

ルーシーはコンテンツマーケティングの支援を行っている企業で、バズ部というメディアを運営しています。

バズ部では、コンテンツマーケティングに関するブログ記事やホワイトペーパーを提供しており、上記の例ではルーシーがこれまでの支援実績から得たオウンドメディア運営のヒントとなるデータを、レポートとして提供しています。ダウンロードページ内で、関連する他のホワイトペーパーについても紹介しており、顧客に効率よくアプローチしていると言えるでしょう。

4.ホワイトペーパーのメリット・デメリット

次にホワイトペーパーのメリットとデメリットについてご紹介します。

ホワイトペーパーに取り組むメリット

まずはホワイトペーパーに取り組むメリットから確認していきましょう。

メリット①:専門性をアピールできる

一つ目のメリットとして挙げられるのは、専門性をアピールできるという点です。
ホワイトペーパーは専門的かつ技術的な内容となるため、提供を通じて自社のノウハウや高い技術力など、専門性をアピールすることができます。

同じ製品やサービスを提供している競合が多くても、良質なホワイトペーパーを提供することで、競合優位性や独自性のある存在として自社をPRすることが可能なのです。

メリット②:顧客の信頼度が向上する

二つ目のメリットは、顧客の信頼度が向上するという点です。
専門的なノウハウが詰め込まれたホワイトペーパーを提供すれば、「ここまでの専門性を持つ会社であれば、信頼できる」と、顧客に思ってもらうことが期待できるでしょう。

また、顧客の購買意欲に応じて、製品やサービスなどを段階的に理解できるホワイトペーパーを複数用意しておくことで、顧客の情報ニーズにも応えられ、信頼を勝ち取ることができます。

メリット③:持続的な集客・顧客育成効果を発揮する

メリットの最後にご紹介するのは、持続的な集客と顧客育成効果を発揮するという点です。

Web広告で成果を出すには費用をかけ続けなければなりませんが、ホワイトペーパーはブログ記事などと同じく、一度制作してしまえば後は持続的に集客や顧客育成の効果を発揮します。そのため、費用対効果の高いマーケティングを実現する上で、有力な手法となるでしょう。

ホワイトペーパーのデメリット

デメリットについてもご紹介します。

デメリット①:制作に時間がかかる

一つ目のデメリットは、制作に時間がかかるという点です。
ホワイトペーパーは、ブログ記事などと比べボリュームも多くなるため、制作に時間がかかります。

また、制作にあたって調査やデータ分析、有識者へのインタビューといった情報収集にも多くの時間がかかるのです。このように、手軽に制作できる類のコンテンツではない点は理解しておきましょう。

デメリット②:専門的なノウハウが必要

二つ目のデメリットは、専門的なノウハウが必要であるという点です。
ホワイトペーパーに記載する内容に関して、深い知見や専門性が必要であることは勿論、制作にあたって取材や執筆といった技術も求められます。

テーマに関してどれだけ高い専門性を持っていても、執筆技術がなければ効果的なホワイトペーパーは作成できません。一方、執筆ができても内容が薄ければホワイトペーパーとしての質が悪くなるなど、より広範囲なノウハウが必要になると言えるでしょう。

デメリット③:認知経路を別途用意する必要がある

デメリットの最後に挙げられるのは、認知経路を別途用意する必要があるという点です。
SNSやメルマガで配信する場合を除き、ホワイトペーパーは多くの場合、ダウンロードコンテンツとして提供することになります。

そのためどれだけ品質の高いホワイトペーパーを掲載しても、ダウンロードできるページに辿り着いてもらわなければ、効果を発揮することはありません。WebサイトのSEO(検索エンジン最適化)やSNS、メルマガやWeb広告などを活用し、認知経路を手配する必要があるのです。

5.ホワイトペーパーの作り方

続いてホワイトペーパーの作り方についてご紹介します。

ホワイトペーパーの基本的な構成

ホワイトペーパーの具体的な作成手順に入る前に、基本的な構成を確認しておきましょう。ホワイトペーパーの構成は主に以下のようになっています。

  • タイトル
  • 目次
  • 要約(導入部)
  • 本文(各見出し・本文・論拠)
  • まとめ
  • CTA(Call To Action:自社製品・サービスへの問い合わせを促す要素)
  • 会社概要・著者紹介・問い合わせ先

上記で挙げた構成はあくまで基本的なものであり、ホワイトペーパーの種類によって細部を変更する必要がある点は留意しておいてください。

ホワイトペーパーの作成手順

ホワイトペーパーの作成手順

それではホワイトペーパーの作成手順について、8つのステップに分けてご紹介します。

ステップ①:目標の設定

まずはホワイトペーパーで達成したい目標を明確にし、設定しましょう。
見込み顧客の獲得なのか、見込み顧客の育成なのか、目的によって取り上げるべきテーマや内容は異なります。

目標が曖昧なまま制作を始めても、訴求点や内容にブレが生じ、品質の低いホワイトペーパーになりかねません。そのため執筆を始める前に、まずは目標を設定することが重要になるでしょう。

ステップ②:ターゲット読者の設定

目標を設定した後は、ターゲット読者を設定します。
ターゲット読者を設定する際は、性別や年齢、職種といった簡単なプロフィールだけを設定するのではなく、本当にいるかのような人物像:ペルソナを策定することをおすすめします。

年齢や性別などの基本的な情報に加えて、立場上抱えている課題や悩み、情報収集に活用しているメディアやツール、使っているSNSなどの要素を踏まえて具体化するとよいでしょう。

参照:現場でも混同しがちなセグメンテーションとターゲティングの違いとは?

ステップ③:テーマの選定

続いてはテーマの選定です。
最初に設定した目標と、ターゲット読者の悩みやニーズをかけ合わせながら、ホワイトペーパーで取り上げるテーマを選定します。

テーマを選ぶ際、どうしても自社が提供しやすい内容に偏りがちですが、ホワイトペーパーの目的に立ち返り、ターゲット読者にとって価値あるテーマを選びましょう。

また、オウンドメディアなどで情報を発信している企業は、反応の高い記事コンテンツをホワイトペーパー化するなど、自社の既存アセットを有効活用して複数コンテンツ化するのもよいでしょう。

ステップ④:構成作成

テーマが決まったあとは、そのまま執筆に入りたいところですが、その前にもう一つすべきことがあります。

それは構成の作成です。具体的にはホワイトペーパーの仮タイトルや各見出しを決めていくことになるでしょう。

構成を作成せずに執筆に入ると、執筆している間に全く想定していなかった方向に内容が進んでしまうリスクが生じます。その点構成を決めておけば、構成に従って執筆を進めていくことができるため、内容のブレなども防ぐことができるのです。

また構成ができた段階で関係者全員でレビューしておくことで、制作後の手直しを最小化することができるでしょう。

ステップ⑤:取材・執筆

構成が完成した後は、いよいよ取材や執筆といった制作工程に入ります。
構成における見出しに肉付けするイメージで、取材を重ねていきましょう。

インタビューなど他人が絡む取材については、最優先にスケジュールすることが重要です。インタビュー以外で入手できそうな情報は、インタビューの合間を縫って、Webサイトや図書館といったソースから収集すると良いでしょう。

各見出しに関して十分に情報が集まった後は、情報を取捨選択しながら、文章として加工していきます。

ステップ⑥:校正・レビュー

次に行うのは校正やレビューです。

  • 誤字や脱字が無いか
  • 論理的に破綻している箇所は無いか
  • 数字などのデータに誤りは無いか
  • 事実誤認はないか
  • 読みやすいか
  • ターゲット読者やテーマに合っているか

上記のような観点で初稿を確認し、修正すべき箇所があれば、再度執筆担当者に修正依頼をかけましょう。

ステップ⑦:レイアウトデザイン

ホワイトペーパーの文章が完成した後は、レイアウトや画像挿入といったデザインを行うことになります。

デザインしていく際、「おしゃれだから、かっこいいから」といったデザイナーのエゴに引っ張られがちです。しかしホワイトペーパーにおけるデザインは自己表現の手段、アートではありません。あくまでターゲット読者にとって見やすいか、読みやすいかを重視することがポイントになると押さえておきましょう。

また、自社のレイアウトテンプレートを用意しておくと、デザインの工数負荷を削減することにも繋がるのでよいでしょう。

ステップ⑧:公開

文章とデザイン双方が完成した後は、最終チェックをしましょう。
最終チェックの結果問題なければ、ホワイトペーパーを公開します。

自社サイトでダウンロードコンテンツとして掲載したり、SNSやメルマガで配信したりといったように、制作したホワイトペーパーを見込み顧客へと届けていきましょう。

ホワイトペーパーの作成ツール

ホワイトペーパーの作成手順を押さえていただいたところで、作成に使えるツールについても簡単にご紹介します。
ホワイトペーパーの作成には、「PowerPoint」や「Keynote」といった基本的なプレゼンテーション資料作成ツールが活用できます。

より高度なデザインをしたい場合は、「Adobe InDesign」や「illustrator」といったDTPツールを活用するとよいでしょう。ただしこれらのDTPツールの導入には、別途費用がかかる点は留意しておく必要があります。

6.ホワイトペーパーを作成する際のポイント

ホワイトペーパーを作成する際のポイント

ここからはホワイトペーパーを作成する際のポイントを解説します。

ポイント①:ターゲットを明確にする

一つ目のポイントは、ターゲットを明確にするという点です。作成手順でも挙げたとおり、ホワイトペーパーを作成する際はターゲット読者を明確にする必要があります。

ペルソナ策定を通じてターゲットを明確にすることで、取り上げるべきテーマは勿論、タイトルや内容の精度を高めることができるでしょう。

ポイント②:タイトルに注力する

二つ目のポイントはタイトルに注力するという点です。
ホワイトペーパーがダウンロードされるかどうかは、タイトルに懸かっていると言っても過言ではありません。

せっかくダウンロードページに辿り着いても、タイトルが魅力的でなければ、わざわざ連絡先を入力してまでダウンロードする気にはならないでしょう。そのためホワイトペーパーのタイトルには、読むことによって得られるメリットや価値を盛り込むことが重要になってくるのです。

ポイント③:見やすさや分かりやすさに配慮したレイアウトにする

見やすさや分かりやすさに配慮したレイアウトにする、という点もポイントです。
どれだけ読みやすさに配慮して、価値のある内容を記載しても、レイアウトが分かりにくければ、最後まで読まれる可能性は低くなるでしょう。

そのため、レイアウトをデザインする際は、読者の立場や読むシーンを踏まえ、見やすいように文章を配置していく必要があるのです。また段落や改行、空白などを上手く活用し、文字による圧迫感を減らすといった配慮も求められると言えます。

ポイント④:適度なボリュームにする

適度なボリュームにすることも、ホワイトペーパー作成におけるポイントになります。
ホワイトペーパーは総じてブログ記事などよりもボリュームが多いです。

しかしボリュームが多ければいいというわけではありません。テーマやターゲット読者のニーズに応じて、適度なボリュームに仕上げる必要があるのです。

読者が必要とする情報を網羅することは前提として、重要なポイントを伝える上で、必要最小限の文字数で作成することがコツと言えるでしょう。

ポイント⑤:専門用語を使用するかはターゲット読者に合わせる

続いて挙げられるポイントは、専門用語を使用するかは、ターゲット読者に合わせるという点です。
資料やコンテンツを作成する場合、一般的には専門用語は避けた方がいいケースが多いですが、ホワイトペーパーの場合は一概にそうとは言い切れません。

ホワイトペーパーのターゲット読者が、取り上げているテーマに対して高いリテラシーがある場合は、専門用語や技術的な用語を使っていなければ、本当にノウハウや専門性があるのか逆に疑われてしまうでしょう。リテラシーが低いターゲット読者の場合は、やはり専門用語は避けた方が無難です。

このようにターゲットとする読者によって、専門用語を取り入れるかを見極める必要があると言えます。

ポイント⑥:ホワイトペーパー以外のコンテンツと差別化する

次にご紹介するポイントは、ホワイトペーパー以外のコンテンツと差別化するという点です。

例えばブログ記事として紹介している内容と、ホワイトペーパーの内容が重複していては、読者がわざわざホワイトペーパ―をダウンロードする意味がありません。そのためホワイトペーパーとして提供する情報は、他のコンテンツと差別化すべきと言えます。

ホワイトペーパー限定の情報であることをWebページなどで示すことで、ダウンロードも促進できるでしょう。

ポイント⑦:行動喚起やセールスは内容に応じて使い分ける

ポイントの最後にご紹介するのは、行動喚起(CTA)やセールスは、内容に応じて使い分けるという点です。
ホワイトペーパーのテーマや内容によって、行動喚起やセールスを挟み込むことが不適切なケースもあります。

例えば、レポートやノウハウ提供といった単純な情報提供を目的としたホワイトペーパーの場合、セールスの情報を挟むと顧客から悪い印象を抱かれてしまう可能性があります。そのためテーマや内容に応じて、行動喚起やセールスの情報を含めるかを適切に判断するようにしましょう。

7.ホワイトペーパーが難しい場合の代替コンテンツ

ここまで読まれてきた方の中には、「正直ホワイトペーパーに取り組むのは難しい」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで最後にホワイトペーパーの代替として活用できるコンテンツをご紹介します。

e-book

一つ目の代替コンテンツはe-bookです。

e-bookはホワイトペーパーと同じくダウンロードコンテンツとして提供する資料ですが、より簡素な内容でボリュームも短めという特徴があります。ホワイトペーパーと異なり、必ずしも確たる根拠などに基づいた内容を提供しなければならないわけではなく、自社の経験から導き出したノウハウなど、主観に基づく内容でも構いません。

また画像やイラストなど、ビジュアル要素も多く取り入れることで、簡単に内容が分かる資料に仕上げることができます。上記のような特性を持つため、e-bookはBtoCでも活用しやすい資料と言えるでしょう。

ビジネスブログ

二つ目の代替コンテンツはビジネスブログです。

自社の製品・サービスに関連して、顧客にとって役立つ情報をブログ記事として提供することになります。文字数も大抵は数千文字程度となるため、ホワイトペーパーよりも少ない工数で制作することが可能です。

またブログ記事自体にSEOを施すことで、検索エンジンからの流入も期待でき、ホワイトペーパーと同じく見込み顧客の獲得にも繋げることができるでしょう。

8.まとめ 

今回はホワイトペーパーについて概要や効果、作成の手順などをまとめてご紹介してきましたが、いかがでしたか。

インターネットやSNSが発達した現代において、顧客は広告などの一方的なコミュニケーションに対して、ネガティブな反応を抱きやすくなったと言えます。そういった状況においては、顧客の自発的な情報収集に応えられるように、Webサイトやコンテンツを整えていく必要があるのです。

ホワイトペーパーは様々なコンテンツの中でも、情報ニーズに深く応えられ、見込み顧客の獲得や育成にも繋げられる有力なコンテンツです。ぜひこの記事を参考にホワイトペーパーの制作に取り組んでみてください。

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執筆者 代表取締役社長 / CEO 杉山元紀

大学卒業後、株式会社TBI JAPANに入社。株式会社Paykeに取締役として出向し訪日旅行者向けモバイルアプリ及び製造小売り向けSaaSプロダクトの立ち上げを行う。
アクセンチュア株式会社では大手メディア・総合人材企業のセールス・マーケティング領域の戦略策定や業務改革、SFA・MAツール等の導入及び活用支援業務に従事。
株式会社Paykeに再入社し約10億円の資金調達を行いビジネスサイドを管掌した後、Strh株式会社を設立し代表取締役に就任。

▼保有資格
Salesforce認定アドミニストレーター
Salesforce認定Pardotスペシャリスト
Salesforce認定Pardotコンサルタント
Salesforce認定Sales Cloudコンサルタント

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